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日本人の死因で2位に浮上した血栓症などの心疾患を考える

アルツハイマー

日本人の死因で2位に浮上した血栓症

前回の記事で、チマネ族は心臓発作の可能性が異常に低いことをご紹介しました。

1日16,000歩あるくことは、血栓ができないという証左でした。

1日16000歩あるくチマネ族は、世界中で認知症の有病率が最も低い

チマネ族の75歳以上は35人いますが、
調査では、、、

31人(65%)が冠動脈石灰化スコア(CACスコア)0。
冠動脈石灰化スコア(CACスコア)が100より上だったのはたった4人(8%)。

であり、、、

先進工業国の人口と比べると1/5の値

なのです。

チマネ族の心臓発作の可能性は、先進工業国の人口と比べると1/5

対照的に我が国日本では、血栓症などの心疾患が2位に浮上しました。

以前、僕が血栓症を2020年に記事にしたときには、死因は3位でした。

あれから4年のうちに2位になってしました。

何の前触れもなく突然、襲う血栓症【日本人3大死因の2つ】




そこで、、、

警鐘を鳴らすべく『冠動脈石灰化』を詳しく観てみようと思います

冠動脈石灰化とは
血管コレステロールのかたまりであるプラークが血管の壁にでき、血管が硬くなることを動脈硬化といいます。
この動脈硬化が進行すると血管の壁にできたプラークに血液中のカルシウムが沈着して時間とともに石灰化という状態になります。

石灰化は動脈硬化の最終像で、血管の壁の柔軟性と弾力を減少させるため、この石灰化が心臓を栄養する血管である冠動脈に多くみられると、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患が起こり易い状態となます。

 





冠動脈石灰化スコア(CACスコア)が高いと今後10年以内に心筋梗塞などの心疾患による突然死を発症しやすい

糖尿病や高血圧、高脂血症などの動脈硬化が現在ある方は、心疾患(心筋梗塞、狭心症)のリスクが高いです。

冠動脈石灰化スコア(CACスコア)をみてみましょう。

0異常ありません。
心疾患のリスクが0ではありませんので、動脈硬化のリスク(糖尿病、高血圧、高脂血症、喫煙、心疾患の家族歴)がある方は生活習慣の改善に留意が必要です。
0.01 ~ 64.99軽度リスクです。
スコアが65未満の方は、現状冠動脈の病気を合併している可能性は低いと考えられます。しかし心疾患のリスクが0ではありませんので、動脈硬化のリスク(糖尿病、高血圧、高脂血症、喫煙、心疾患の家族歴)がある方は、動脈硬化の進展予防の為にも生活習慣の改善に努めましょう。
65.00 ~ 399.99中等度リスクです。
欧米人では冠動脈石灰化スコアが、ある程度高値(>100)であれば、冠動脈に狭窄がある確率が高く、さらに将来の死亡率が高いというデータが多くあります。
スコアが65以上の方は、動脈硬化の進展予防につなげることが必要になりますが、特に胸痛などの症状がある場合は早急に循環器科の受診をお勧めいたします。
400.00 以上高度リスクです。
動脈硬化が強く、心疾患を起こす危険性が高いと考えられます。症状の有無にかかわらず循環器科の受診をお勧めいたします。
東京メディカルクリニック:冠動脈石灰化スコアより

血栓症になるなんて考えたことがないという人が9割

2022年4月の調査では、「血栓症に「なると思っていない」「考えたことがないのでわからない」と回答した人が、およそ9割。」でした。

さらに、、、

「名前は知っているが、具体的には良く知らない」と回答した人がおよそ6割

PR TIMES:日本の死因の1位はがん、2位が血栓症などの心疾患、3位が肺炎、4位が動脈硬化などの脳血管疾患。人生を狂わしてしまう「血栓症」に関する調査を実施

ほとんどの人が、日本人の死因で2位なのに「血栓症のこと」など知らないのが現状です。

死因で2位なのに「血栓症のこと」など知らない

まったく気にかけていないけど、ある日突然襲いかかるのが「血栓症」なのです。

そして、、、

あなたの人生を根底から覆すのです。

 





肥満や運動不足、生活習慣病から派生する血栓症

以下のイラストは、運動不足から肥満になり、どんどんと悪化していく様子を描いたものです。

発症もせず忍び寄るメタボリックドミノ

ボロボロになった血管は、動脈硬化・メタボリック症候群・糖尿病等の血管炎症のリスクを高めてしまうのです。

正常に血液が届かない場所(部位)では、壊死したり臓器が壊れたり、正常な機能が行われなくなったりします

夏に多い脳梗塞

これからどんどん暖かくなります。今年も酷暑になるでしょう。

じつは、、、

脳梗塞は冬に多いイメージですが、脳梗塞は夏に一番多いのです。

脳梗塞は、夏に一番多い

理由としては、、、

猛暑が続いていると、血管が拡張します。
汗が吹き出て脱水症状をおこし、脳梗塞を引き起こすのです。

ですから、『夏場の水分補給』は非常に重要です。

血栓のできやすい人とは

血栓のできやすい人とは、どんな人が多いのでしょうか。
以下に列記します。

  • 長距離の移動をされた人(エコノミークラス症候群旅行者血栓症など)
  • 入院中の人
  • 寝たきりの人
  • 最近手術を受けた人
  • 避妊薬などホルモン剤を飲んでいる人
  • 深部静脈血栓塞栓症を起こしたことがある人
  • その他、癌に罹患している人など
エコノミークラス症候群旅行者血栓症




前回の記事でも紹介しましたが、、、

「心臓の疾患は、人々は自分の遺伝子を原因だ」と遺伝が原因だと責任転嫁してる人が多いですが、じつは生活スタイルに問題があるのです。

ですから、、、

良く歩くことをおすすめします。

 





ではでは。

 





参考にしたサイト
みどり病院:心臓の血管に石灰化があると言われたら
PR TIMES:日本の死因の1位はがん、2位が血栓症などの心疾患、3位が肺炎、4位が動脈硬化などの脳血管疾患。人生を狂わしてしまう「血栓症」に関する調査を実施
東京メディカルクリニック:冠動脈石灰化スコア
鶴巻温泉病院:脳梗塞は「夏」に最も多い!重要なのは熱中症と同じく水分補給

 





 





 





 





タロ

久永 広太郎(ヒサナガコウタロウ)

あいがとや店主。有限会社グランパティオ代表。グラフィックデザイナー。アートディレクターを経て情報誌「パティオ」を発刊し自然災害や公害問題、健康被害などの問題に目覚める。週末は、もっぱらアウトドアにひたすら勤しむ。