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ウォーキングの秘訣。早期死亡を防ぐなら1日20分。長生きしたいなら、1日60分歩く。ハーバード大学研究論文から

ウォーキング秘訣。早期死亡を防ぐなら1日20分。長生きしたいなら、1日60分歩く。 ウォーキング

メタ分析:3万6383人分ものデータをもとに運動量と死亡率の関係

誰しも元気で長生きしたいものです。
今回は、ハーバード大学が発表した2019年の論文を内容から。

軽快に歩く(ウォーキング)ことの重要性について

「不老長寿メソッド 死ぬまで若いは武器になる」というタイトルの本からのご紹介です。

不老長寿メソッド 死ぬまで若いは武器になる 鈴木 祐 著

ウォーキングは、健康にとても良い効果をもたらす。

ということは、このブログでも何回も紹介してきました。

糖尿病

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さて、この本では南アメリカのボリビアに住む原住民チマネ族が紹介されています。

世界でも一番の健康な心臓を持つチマネ族は、1日1万6000歩をあるく

医学雑誌「The Lancet」に発表された論文。

2014年7月と2015年9月に行なわれた詳細です。

チマネ族705人に、彼らの冠動脈石灰化スコア(CACスコア)を検査しました。

この検査は、血栓の兆候を見つけることができます。

また、心臓発作の可能性を推測することもできます。

結果のスコアが100から400の場合は、軽度の冠動脈疾患を発症する可能性が高いのです。

チマネ族の研究結果は以下のようになっています。

  • 596人(85%)がCACスコア、なんと0。
  • 89人(13%)がCACスコア1から100。
  • 20人(3%)がCACスコア100より上。

75歳以上に限って検査結果を見ると、、、

31人(65%)がCACスコア0であり、CACスコアが100より上だったのはたった4人(8%)

これは、、、

先進工業国の人口と比べるとチマネ族のスコアは、5分の1の値

さらに、、、

80歳を過ぎたチマネ族の血管年齢は、先進国における50歳と同じレベル

という驚きの事実も分かっています。

日経ビジネス:「旧石器時代の食生活を送れば健康になれるのか」より

チマネ族の驚くべき運動量:1日に1万6000歩から1万7000歩は歩く

85%の596人が、CACスコアがゼロというチマネ族ですが、彼等の運動量はハンパないのです。

彼等チマネ族は、、、

  • タバコを吸わない
  • お酒も飲まない
  • 1日に1万6000歩は歩く


さらに、、、

60歳以上の人でも平均で1万5000歩は歩いている

さらに驚くべきことは、、、

食事の72%は、炭水化物であり17%は、動物の肉。7%は、淡水魚

私たち先進国では、ダイエットのために「炭水化物ダイエット」など炭水化物の摂取をいかに減らすかを検討しています。

また、、、

炭水化物の摂り過ぎは「糖尿病」や「心血管疾患」「肥満」などにも繋がると炭水化物を敬遠する動きがあります。

これらのことからいえることは、、、

圧倒的な運動量があれば、心臓疾患や生活習慣病のリスクがなくなる

ということではないでしょうか。

実際に便利なカヌーなどを使用し始めたチマネ族の中では、コレステロール値が上昇してきているという指摘もあります。

 








イタリアの長寿の島サルディニア島は、100歳以上の割合が日本の5倍

人生100年時代なんていわれている昨今ですが、この100歳超えの人々の割合が我が国日本の5倍もいる島がイタリアにあります。

その島の名前は、「サルディニア島」

この島に住む人びとは、一生、働くことを楽しみとして趣味を愛し、歌や料理を楽しむ人々。

ナショナルジオグラフィック:100歳以上の男性の人口密度が最も高い「長寿島」より

この島の人がなぜ長寿なのか?
それは遺伝によるものではありません。

その証拠に、、、

兄弟や姉妹に100歳以上に人がいる人よりも、奥さんや旦那さんが100歳を超えている人のほうが長生きをしている

からです。

なので、遺伝によるものではなく食生活や食習慣、生活環境によることの方が大きいことがわかります。

たとえば、食に関して

サルディニア島の人々がこよなく愛してやまないのはミネストローネ。この料理は、必須アミノ酸やたくさんのビタミン、そして食物繊維が豊富に含まれています。

また、、、

100歳を超える人々の消化器官には、食物繊維を通常のレベルよりも高く奇数鎖脂肪酸に変換する細菌が多く存在している

ようで、このことは、、、

心臓疾患のリスクを低下させることに関係しており、また、ガンを防ぐ役割もある

ようです。

さらに、、、

主食のパンは、発酵用のサワー種が使われており、このサワー種で作られたパンは一般的な精白パンに比べて、食後の血糖値とインスリンの濃度を25%抑制できる

ようです。

彼等の食物の割合は、、、

  • 47%が全粒穀物
  • 26%が乳製品
  • 12%が野菜

といったもので、お肉をたくさん食べるイメージがありますが、お肉の量はほんのアクセント程度だといいます。

サルディニア島のミネストローネは、奇跡の野菜スープと同じこと

このブログで紹介した「野菜スープの作り方|3日で○○が消えた伝説のスープ」は、サルディニア島の人々が食べているミネストローネと同じだということが分かります。

一万人を超す人びとが快方に向かったという伝説のスープ

[永久保存版]野菜スープの作り方|3日で○○が消えた伝説のスープ

[永久保存版]野菜スープの作り方|3日で○○が消えた伝説のスープ

やはり、野菜中心の食生活は私たちの健康を祝福してくれるのですね。

 


母系文化が、男性の長寿を後押ししてくれている

日本も先進国の国々も長寿といえば、女性が多いのが普通です。

が、、、

サルディニア島の100歳以上の男女比は、1:1になっており男性も女性も同様に長生きをしています

考えられる理由としては、、、

母系文化であること、女性が日々のストレスを引き受けてくれる環境にあることが理由だとされています。たとえば、家事や子育てを始め財産の管理などを女性が担当している

このようなことが、男性が長寿でいられる理由だと思われています。

 








死亡リスクを減らすなら1日60分のウォーキング
死亡リスクを減らすなら1日60分のウォーキング

1日12時間以上座りっぱなしの人は死亡率が292%高くなる

チマネ族のように1日に1万6000歩も歩かなくても、日々歩くことは非常に健康にとって重要なテーマです。

ハーバード大学の論文では、、、

1日座ってばかりでカラダを動かさない人は、軽いウォーキングをする人に比べて263%も死亡率がアップする

とか、、

1日12時間以上座りっぱなしの人は死亡率が292%高くなる

ようです。

どれくらい歩けば、健康維持や長寿に良いのか

軽いウォーキングは、まったく運動しない人よりも断然効果が高いということが分かりました。

では、その目安はどれくらいなのでしょうか。
本書74ページでは、以下のように紹介されています。

  • 最低限の肉体維持は1日8分
  • メンタルの改善を狙うなら1日10分
  • 早期死亡を防ぐなら1日20分
  • 脳機能をシャープに保つなら1日40分
  • 死亡リスクを減らすなら1日60分

高齢者では、1日に8分歩くだけでも体の機能をシッカリ維持できるといいます。
また、、、

毎日10分前後のウォーキングでメンタルが落ち込むリスクが12%も減るのだとか

さらに、、、

1日の歩く時間が20分を超えたアタリから早期死亡率が減り、1日に100分のウォーキングでその効果は最大になる

ようです。

高齢者の認知問題ですが、、、

1日に40分のウォーキングを1週間に3回おこなうことで認知機能が改善する

という2010年のメタ分析で分かりました。

ウォーキング
ウォーキングは、お金が掛かりません。



このようなコホート分析をみると、人間の健康にはなによりも「歩くこと=ウォーキング」がいかに大切かが見えてきます。

1日歩くようにすれば若返ることができる。

  • 何よりもスポーツジムなどに通う費用もいらない。
  • 歩くことで、死亡のリスクも減ってくる。

今回ご紹介した本の著者は、以下のようにすすめています。

1日に20分とか30分歩き、最低でも1週間に5回は行い40日間続けること

軽い運動をせずに座ってばかりの生活を送ると、いざという時に莫大な入院費が掛かります。が、日々お日様を浴びながら歩くことで、メンタルは良い方向に向き、健康は維持できて長寿になるというまったく素晴らしい日々が待っていますので、、、

ぜひ今日から良く歩いてください!

 





筋肉量増加で認知症予防、新聞記事を紹介

最後に、筋肉を増加させれば認知症予防にもなり、生活習慣病予防にもなるという新聞記事を紹介します。

筋肉量増加で認知症予防
京都大学名誉教授 森谷 敏夫 氏
筋肉量増加で認知症予防
京都大学名誉教授 森谷 敏夫 氏

 アメリカで実施された歩く速度と重病の関係を調べた大規模な研究がある。この調査によると、21年間で亡くなった約1万7000人の死亡時の年齢を正確に予測できた変数は血圧やコレステロールではなく、歩く速さだった。65歳男性のデータをみると、秒速0.2メートルで歩く人は平均して7〜8年ほどで亡くなった。一方で、秒速1.1メートル、つまり時速4キロメートルで歩ける人は85歳まで、20年ほど生きつづけることができた。

 時速4キロメートルで歩く際、筋肉は多くのエネルギーを必要とする。エネルギーを供給する肺や心臓が悪いと歩く速度は落ちる。歩く速度は高齢者の余命を予測する指標になる。言い換えれば足腰を鍛えて少しでも早く歩けるように努力すれば、健康寿命を延ばせる可能性も出てくる。

 たとえば、ある研究によると、歩幅が狭くてしっかりと歩けない高齢者は、そうでない高齢者に比べて10年後に認知症を発症する確率が高かった。足腰の強さは認知症にも関係している。

 九州大学の研究では、糖尿病の治療を受けていたり、肥満体質のために糖尿病を発症したりしていた人は、そうでない人と比べ15年間でアルツハイマー型認知症を発症するリスクが4.6倍だった。

 糖尿病は糖質をたくさん摂取することが原因と思われがちだが、実は筋肉の問題だ。二兎が1日に摂取する炭水化物の70%を筋肉が、20%を脳が消費する。糖尿病の人と健康な人で、脳に取り込まれる糖の量に差はない。糖尿病の患者は筋肉の糖代謝が極端に落ちている。

 運動不足だと、筋肉はどんどん小さくなってしまう。大量に糖質を消費する筋肉の機能が小さくなり、肥満体質や糖尿病になりやすくなる。

 運動は、認知症の予防や改善に大きな役割を果たす。運動することによって、筋肉から脳由来神経栄養因子(BDNF)が出てくることが分かったからだ。BDNFは脳の神経に働きかけて学習記憶を向上させたり、壊れた脳神経細胞の修復や新たな細胞の作製をしたりする働きがある。

 脳で記憶や学習をつかさどる海馬は老齢期に萎縮し、記憶障害や認知症をもたらす。研究では高齢者も運動することで海馬の神経細胞が増えることが分かっている。

 高齢者の中には肥満や疾患により十分な運動ができない人も多い。そうした人には骨格筋の電気刺激が有効だ。京都大学の実験では、糖尿病患者の筋肉に対し食後30分に電気刺激を与えると血糖値が下がることが分かった。糖尿病の人はBDNFの数値が低いが、骨格筋の電気刺激を8週間続けることでBDNFが優位に増えることも証明した。

 最近では小型の電気刺激装置を使ってもBDNFが増えるとの報告もある。継続的な骨格筋の電気刺激は、自発的な運動によるものと同じかそれ以上の認知機能維持や改善の効果を享受できる可能性が示唆された。

 





ではでは。

 





参考にしたサイト:
老化における認知脳の健康のための運動
米国の成人における客観的に評価された身体活動および座りがちな時間とすべての原因による死亡率との関連
身体活動と座りがちな時間とすべての原因との間の用量反応関係
世界で最も健康な心臓を持つチマネ族は1日1万6000歩をあるく。でも食事の7割は炭水化物
1日のウォーキング時間が長くなるほど体は若返る「不老長寿のメソッド 」
テイジン:世界の長寿村ブルーゾーン – (2) 男性長寿世界一のサルディーニャ島

 





 





 





タロ

久永 広太郎(ヒサナガコウタロウ)

あいがとや店主。有限会社グランパティオ代表。グラフィックデザイナー。アートディレクターを経て情報誌「パティオ」を発刊し自然災害や公害問題、健康被害などの問題に目覚める。週末は、もっぱらアウトドアにひたすら勤しむ。