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夏バテと思ったら夏季うつ病だった女性は、男性の3倍罹りやすい

メンタルヘルス

夏バテと違う夏季うつ病とは

女性は、男性の3倍夏季うつ病になりやすい

夏バテに似た気分の落ち込みは夏季うつ病

うつ病の分類には、「メランコリー型」、「非定型」、「季節型」、「産後」などあります。

今回の「夏季うつ病」は、季節型になります。

因みに「産後」は、この記事で詳しく解説しています。

マタニティ・ブルーを理解することで産後うつ病や幼児虐待を回避する

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マタニティ・ブルーは、病気ではありません。ほとんどの場合、10日〜2週間もすれば自然に治るものです。必要以上に不安になったり心配したりすることはないのです。

さて、、、

「夏季うつ病」の特徴としてまずあげたいのは、【女性は、男性の3倍】罹りやすいということ

女性は、男性よりもうつ病に罹りやすいといいますが、この夏季うつ病も男性よりもうつ病になりやすいんですね。

それは、、、

男性よりも体力がなく、女性ホルモンの変動に加え、光や温度などの外的ストレスに敏感なことが原因として挙げられます

交感神経の過緊張から過覚醒が起こり、夏季うつ病へ

人は、ストレスを感じると防御反応として交感神経がはたきます。リラックスしているときは、逆で副交感神経が優位に働きます。

しかし夏場は、夜も暑いし寝苦しい、コンビニやスーパーに入ったら、極端に冷房が効きすぎて寒いといった状態になっています。

こうなると、、、

休みたい、リラックスしたいと思っても副交感神経が働かず、交感神経が過緊張の状態が続きます

すると、、、

交感神経が過緊張の状態なってしまうと、心身の疲労がピークに達して、疲弊にともないうつ状態になってしまう

夏の暑さやあらゆるストレスから、交感神経が過緊張して、過覚醒が起こりやすくなり、うつ状態を引き起こしていたのです。

夏季うつ病の症状は

夏季うつ病の症状は、夏バテの症状に似ています。

たとえば、、、

  • 口が乾く
  • 疲れが取れない
  • 不眠、眠れない
  • 食欲低下
  • 肩こり
  • 頭痛
  • 吐き気 など

とくに注目する点は、「睡眠」です。

交感神経が過緊張して、過覚醒が起こっている状態だと、副交感神経が優位に働けません。

すると、、、

過覚醒しているので、入眠しずらく、眠れない状態になります

夏バテの「寝苦しい」とは違います。また、眠れたとしても交感神経が高まっているので、少しの物音でも目覚めてしまいます。

夏季うつ病の発症時期と要因は

夏季うつ病は、梅雨あたりから発症して、9月には治まるうつ病です。

要因としては、5月の爽やかさから、一転して梅雨のジメジメが始まり、真夏のムシムシした猛暑というようなものがあげられます。

  1. 不快な梅雨によるジメジメの多湿
  2. 高温多湿になり不快指数が急上昇
  3. 日光の浴びすぎであったり
  4. 日頃から冷房をつけるのを我慢してしまう
  5. 冷たい飲み物やアルコールの消費量が増えることによる胃腸の不調

こうなってくると、、、

  1. 寝苦しくて、まったく睡眠が取れない
  2. 身体がだるくて、朝起きられない
  3. 気力が湧かない
  4. 頭がボートする

など、夏季うつになっていきます。

夏季うつ病には、エアコンや冷たい飲みものにも注意

夏場のデパートやスーパー、コンビニなどの過度な外気温との差もストレスになります。とくに外の猛暑の中を歩き、施設内に入ると大きな温度差によって、心身のダメージは相当なものになります。

夏場は暑いので、冷たいものを飲みたくなります。

が、飲みすぎると夏バテの症状が高くなり、食事をちゃんと摂らなくなります。

すると、、、

気持ちをコントロールするホルモンの「セロトニン」の合成に必要な必須アミノ酸のトリプトファンが不足します

 





 





夏季うつ病対策の5箇条

この夏は、5つの要因に絞って夏季うつ病を予防しよう

うつ病は、こころが弱いから起こる病気ではありません。この夏季うつ病のように、季節的な要因から引き起こされます。

そこで、外的要因に注意を払うことで夏季うつ病の予防になると思います。

夏季うつ病予防:陽を浴びすぎない

真夏の日射しは、強烈です。それだけでも相当なストレスになります。室内にこもってばかりなのも逆によくないですが、真夏の日射しを長く浴びないようにしましょう。
帽子をかぶるとか、真昼の行動を避けるなどの工夫が必要です。

夏季うつ病予防:室温の調整

エアコンの温度調節は、外気との極端な温度差は避けたほうがよいです。これもかなりのストレスになります。
また、カラダが冷えすぎるという理由で、エアコンを避ける人も多いですが、無理に我慢するのもよくありません。自分の身体の調子を見計らって、過ごしやすい温度に調節しましょう。

夏季うつ病予防:栄養面

冷たいものの飲みすぎはよくありません。暑いからついつい冷たいものに手を伸ばしてしまいがちです。
が、栄養が偏ってしまうと体内でセロトニンの不足を招きます。セロトニンとは、精神の安定を促す神経伝達物質ですから、上手に取り込むことが大切です。

そのためには、、、

「セロトニン」の合成に必要な必須アミノ酸のトリプトファンが不足を解消するためには、大豆製品を摂るようにしましょう

たとえば、、、

枝豆、冷奴などもお勧め

そのほかにも、しっかりと栄養素を取り込むために肉や魚もバランスよく取ることが大切です。

冷たい麺類の食べ過ぎで、炭水化物の取りすぎも注意してください。

夏季うつ病予防:就寝前のスマホ

夏の暑さやあらゆるストレスから、交感神経が過緊張して、過覚醒が起こりやすくなっています。寝る前にスマホ画面を見ていると、脳が刺激されて、興奮状態になってしまいます。

すると、、、

自律神経のバランスが乱れてしまい、夏季うつ状態を招きやすくなります

ですから、規則正しい生活とリズムを作るためにも就寝前のスマホを観るのは止めましょう。

夏季うつ病予防:とにかく休むこと

交感神経の高ぶりを続けさせないためには、休むことが一番です。リラックスできる場所を探して、休憩を取るようにしてください。

たとえば、、、

  • 木陰で昼寝をする
  • ヒーリング音楽を聴く
  • アロマオイルを嗅ぐ
  • ノンビリお風呂に入る
  • スパに行って、のんびりする
  • カフェに入って、本でも読む

など、ご自分のリラックスできることをやってみましょう。

夏季うつ病の予防には、我慢しすぎることもよくありません。

「おかしいな?」と思ったら、病院に行って相談することが大切です。夏場だけのうつ状態が、放っておくと重症化すると大変です。不調を感じたら、しっかり休んで体調をととのえてください。

 





ではでは。

タロ

久永 広太郎(ヒサナガコウタロウ)

あいがとや店主。有限会社グランパティオ代表。グラフィックデザイナー。アートディレクターを経て情報誌「パティオ」を発刊し自然災害や公害問題、健康被害などの問題に目覚める。週末は、もっぱらアウトドアにひたすら勤しむ。