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1日16000歩あるくチマネ族は、世界中で認知症の有病率が最も低い

アルツハイマー

アマゾンの先住民族チマネ族は、1日16,000歩あるく

以前もご紹介しました南米の先住民族チマネ族のことを再度驚くべきことが多いのでご紹介します。

1日1万歩は、間違い?1日8000歩/速歩き20分研究データから判明した病気の予防ライン

チマネ族
南米ボリビアのアマゾンに暮らす先住民族。
チマネ族は約1万7,000人存在し、狩猟・採取や農作主体の生活で、生涯を通して身体活動が活発な暮らしています。

チマネ族は、煙草も吸いませんし、お酒も呑みません。

積極的に歩き狩猟や採取を行っています。

この、、、

80歳を過ぎたチマネ族の血管年齢は、先進国における50歳と同じレベル

と、驚くほどの健康体なのです。

そして、、、

世界で一番の健康な心臓を持つチマネ族は、1日1万6000歩をあるく

 





チマネ族は、世界で認知症の有病率が最も低い先住民

現在、アルツハイマー病の増加は我が国にとって深刻な問題になっています。

加齢とともに有病率が高まるのは仕方ないことですが、努力によって軽減できるので知っておくべきだと思います。

アルツハイマー病
日本でのアルツハイマー病有病率は、65歳以上の4%程度。
日本のアルツハイマー病(AD)の有病率(病気を持っている人の割合)は、先進国35ヵ国中2.33%で最も高い

また、、、

65歳以上では約16%、80歳代後半では男性の35%、女性の44%、95歳を過ぎると男性の51%、女性の84%が認知症です。

95歳を過ぎると男性の51%、女性の84%が認知症

こんなにもアルツハイマー病有病率が多い日本ですが、南米の2つの原住民は、ビックリするほどアルツハイマー病が少ないのです。

参考文献1.
Prevalence of dementia and mild cognitive impairment in indigenous Bolivian forager-horticulturalists
Margaret Gatz et al., Alzheimers Dement 2023 Jan;19(1):44-55.

その2つの原住民とは、チマネ族とモセテン族。

モセテン族は、約3,000人で比較的都市部に近い場所で暮らしており、水道設備や医療サービスを利用可能な環境で生活しています。



彼らの認知症(AC)と軽度認知障害(MCI)を調べたところ、、、

認知症と判定されたのは、チマネ族では435人中5人〔粗有病率1.2%(95%信頼区間0.4~2.7)〕、モセテン族では169人中1人〔同0.6%(0.0~3.2)〕でした。

さらに、、

年齢標準化MCI有病率は、チマネ族7.7%(95%信頼区間5.2~10.3)、モセテン族9.8%(同4.9~14.6)

という調査結果。

日経BP:認知症の有病率が世界で最も低い集団はアマゾンの先住民より

チマネ族は、心臓発作の可能性が異常に低い

チマネ族の冠動脈石灰化スコア(CACスコア)調べたところ

冠動脈石灰化スコア(CACスコア)
冠動脈石灰化スコア(CACスコアによって血栓の兆候を見つけることができます。
この検査では、心臓発作の可能性を推測可能。スコアが100から400の場合、軽度の冠動脈疾患を発症する可能性が高いとされています。

チマネ族の検査結果は、、

596人(85%)がCACスコア0。
89人(13%)がCACスコア1から100。
20人(3%)がCACスコア100より上

また、75歳以上に限って検査結果では、、、

31人(65%)がCACスコア0。
CACスコアが100より上だったのはたった4人(8%)。

これは、、、

先進工業国の人口と比べると1/5の値です。

驚異の体づくりを行っているということになります。

歩くことがいかに重要かということが分かりました。

中強程度の歩きが大切です。

 





チマネ族の食事は、7割は炭水化物

チマネ族の食事を観てみましょう。

彼らの暮らしぶりは、私たちの縄文時代や数千年前の暮らしと類似しています。

チマネ族の食事

  • 17% は、野生のブタ、バク、カピバラ (世界最大のげっ歯類) を含む狩猟肉。
  • 7%は、ピラニアやナマズなどの淡水魚。
  • 残りの大部分は、米、トウモロコシ、キャニオクの根(サツマイモのような)、プランテン(バナナのような)を栽培する家族農場から得たものです。
  • 採れたてのフルーツやナッツがトッピングされています

アメリカと食生活と比べると・・・

  • カロリーの72%は炭水化物由来ですが、米国では52%。
  • 米国の34%と比較して14%が脂肪であり、チマネ人では飽和脂肪の摂取もはるかに少ない
  • アメリカ人もチマネ人もカロリーの14%はたんぱく質から摂取しているが、チマネ人のほうが赤身の肉が多い

BBC:‘Healthiest hearts in the world’ foundより

チマネ族を調べて分かることは・・・

チマネ族の1日あたりの平均歩数は男性が17,000歩、女性が16,000歩。

また、、、

60歳以上でも歩数は15,000歩もあるきます
チマネ族は、60歳以上でも歩数は15,000歩もあるく

じつは、チマネ族も文明の波に飲み込まれようとしています。

それは、、、

チマネ族は、モーター付カヌーや加工食品を摂るようになって、コレステロールのレベルが上昇している

というのです。

さらに、「心臓の疾患は、人々は自分の遺伝子を原因だ」と遺伝が原因だと責任転嫁してる人が多いですが、、、

じつは、あなたの生活スタイルに問題がある

ということなのです。

 





ではでは。

 





参考にしたサイト
日経BP:認知症の有病率が世界で最も低い集団はアマゾンの先住民
東京都医学総合研究所:世界中で最もアルツハイマー病に罹患しにくいのはアマゾン先住民族?
GIZMODO:世界で最も健康な心臓を持つチマネ族は1日1万6000歩をあるく。でも食事の7割は炭水化物
BBC:‘Healthiest hearts in the world’ found

 





 





 





 





タロ

久永 広太郎(ヒサナガコウタロウ)

あいがとや店主。有限会社グランパティオ代表。グラフィックデザイナー。アートディレクターを経て情報誌「パティオ」を発刊し自然災害や公害問題、健康被害などの問題に目覚める。週末は、もっぱらアウトドアにひたすら勤しむ。