WHOが緊急事態宣言を出したサル痘(エムポック)とは何か!
先日、ニュースには「WHO(世界保健機関)が、サル痘(エムポック)への緊急事態宣言を出して世間を騒がせました。
2022年にも「コロナの次は、サル痘が流行るのか?!」と一時期話題になりましたが、世界的な拡がりはなく沈静化しました。
あれから2年またぞろ「サル痘」が流行りだしたとのことで、サル痘とは何かを探ってみたいと思います。
サル痘(エムポック)とは何か!
厚生労働省のホームページでは、以下のような説明があります。
まず、、、
令和5年5月26日に「サル痘」から「エムポックス」に感染症法上の名称が変更された。
そして、、、
コンゴ盆地型(クレードⅠ)と西アフリカ型(クレードⅡa及びⅡb)の2系統に分類される。コンゴ盆地型(クレードⅠ)による感染例の死亡率は10%程度であるのに対し、西アフリカ型(クレードⅡa及びⅡb)による感染例の死亡例は1%程度と報告されている。
エムポックス(サル痘)の感染経路
- 感染後、潜伏期間を経て、5~21日後に症状が現れ
- 海外でサル痘ウイルスに感染した人が、潜伏期間中に日本に入国・帰国してウイルスを持ち込んでしまう可能性がある。
- 主な症状は、発熱、悪寒、リンパ節の腫れ、頭痛、筋肉痛など。
- いちばんの特徴は皮膚の発疹で、徐々に膨らんで水疱(すいほう)になり、うみが出てきます。その後かさぶたとなる。
- 発症後2~4週間で治癒します。
エムポックス(サル痘)患者の致死率は1~10%ほど
- サル痘ウイルスを持っているネズミ・リス・サルなどの動物がヒトをかんだり、接触しウイルスを感染。
- 感染したヒトの飛沫(ひまつ)・体液・皮膚病変などによって感染が広がる。
- 本来は、サル痘ウイルスは動物からしか感染しないが、人間から人間へも感染するようになった。
- 理由として、ウイルスが人間の体内で変異して感染しやすくなったことが関係している。
本来であれば、ほとんどはサル痘(エムポック)遠いアフリカの地で起こる風土病的なものなので・・・
基本的なサル痘のデータは、厚生労働省の「エムポックスについて」をご覧いただくとします。
この記事では、果たして・・・
サル痘(エムポック)は怖いのか!?気をつけるべき問題なのか?!を探ります。
気になる点として、NHKニュースで岡山理科大学の元教授 森川茂さんコメントです。
主に接触感染で広がるウイルスだが、今回の流行では家庭内感染などで子どもが発症するケースが多いなど、性的な接触ではない通常の接触での感染リスクが高まっている。
また、、、
今回流行しているウイルスは以前流行したものと比べ病原性が強く、特に15歳未満の子どもでの感染者が多く、重症化して亡くなる方も多いと報告されている。
このウイルスがさらに広がると全く違う形の流行になるということでリスクが高いと判断したとみられる
という部分です。
もし、15歳以下の子どもが感染しやすく、重症化して死亡するケースがあるのであれば大問題です。
これに対し、厚生労働省では一般向けに「エムポックスとは何ですか?」という問いに対して、、、
エムポックスウイルスによる感染症で、ヒトと動物が感染します。
感染から通常7~14日(短い場合5日、長い場合21日のこともある)の潜伏期間(感染してから症状があらわれるまでの期間)の後、典型的には発疹、発熱、倦怠感、リンパ節の腫れなどの症状が現れます。
ということで安心できます。
さらには、、、
多くは2~4週間ほど症状が続いた後自然に回復しますが、稀に重症化することがあります。
まれに重症化するということなので、びっくりする話ではないようです。
しかし、重要視しなければならないことは・・・
女性や子供の感染事例もあり、妊婦や免疫不全者は重症となる場合が
サル痘には、大きく分けて2種類あります。
- クレード1(コンゴ盆地系統群)
- クレード2(西アフリカ系統群)
2022年にWHOがだした緊急事態はクレード2で比較的軽いものでした。
ですが、今回のは・・・
より致死性の高いクレード1が拡大し、変異してクレード1bが急速に広がっている。
そして、、、
この変異株は「これまでで最も危険なもの」だと指摘する科学者もいる。
だとか・・・
サル痘は、もともと男性の同性愛者に多い
以下の内容は、
JBプレス:WHOがサル痘に緊急事態宣言、なぜゲイの間で爆発的に感染が増えているのかより
2年前の2022年7月24日の内容です。
「従来知られているサル痘とは症状や感染者のバックグラウンドに違いがある。」といいます。
それは、、、
男性同性愛者が圧倒的大多数を占めていること
また、感染者を観察・研究したら、、、
ドイツの研究者がサル痘感染者512人を分析した論文では、報告された感染者の全員が男性で、性指向を回答した260人中259人とほぼ100%は「男性と性交渉をするゲイ」であると答えている。
さらに、本来のサル痘と違い発症の違いがあります。
それは、、、
肛門性交などの性交渉と関係するとされる。
このことを追求していくと、、、
サル痘の感染拡大は、同性愛者たちの複数の関係が温床になっている
と、いいます。
天然痘・帯状疱疹の違い
サル痘と帯状疱疹は非常に似ているといわれています。
その違いは何でしょうか?
サル痘 | 水痘 水ぼうそう 帯状疱疹 | |
流行地域 | 中央アフリカ・西アフリカで発生したといわれているが現状は世界中に拡散中 | 世界中 |
感染経路 | 飛沫感染 接触感染 | 空気感染 接触感染 |
潜伏期間 | 7日~17日 | 10日~21日 |
皮膚病変 | 病変のサイズが均一にみられる | 様々なサイズの水泡が混在している |
致死率 | 10%以下 | 希に死亡 |
ワクチン | 天然痘ワクチンが有効 | 水痘ワクチンが有効 |
ではでは。
参考にしたサイト
食環境衛生研究所:天然痘・サル痘・水ぼうそう・帯状疱疹の違い
JBプレス:WHOがサル痘に緊急事態宣言、なぜゲイの間で爆発的に感染が増えているのか
BBCニュースジャパン:WHO、エムポックスで「公衆衛生上の緊急事態」を宣言
NHK:「エムポックス(サル痘)」WHOが緊急事態宣言
あいがとや店主。有限会社グランパティオ代表。グラフィックデザイナー。アートディレクターを経て情報誌「パティオ」を発刊し自然災害や公害問題、健康被害などの問題に目覚める。週末は、もっぱらアウトドアにひたすら勤しむ。 |