自分の健康状態に他者が介入すると寿命は縮まるの?!
前回の記事では、、、
塩分摂取量と血圧の関係はありません。
という事実を紹介しました。
しかし、僕のまわりでも貴方のまわりでも多くの人々が減塩とかに取り組んでおられます。
こういった間違った情報が、世間には多いことか!?と驚かされます。
そして、、、
多くの人々が、塩分摂取で高血圧からの脳卒中などの恐怖におびえ、降圧剤を一生死ぬまで飲んでいます。
まったく不思議な話です。
今回は、いろいろと物議を醸し出していますが、
健康管理された介入群の方が早死にした『フィンランド症候群』とは
『フィンランド症候群』は、かなり物議を読んでいる健康調査なのですが、とても分かりやすい調査なのでご紹介します。
40〜45歳の男性1200人を対象に、きちんと健康管理をする介入群600人と、健康管理に何も介入しない放置群600人に分けて追跡調査しました。
▶ 最初の5年間
介入群 | 【きちんと健康管理をする介入群600人】 この人たちには、最初の5年間、4ヶ月ごとに健康診断を行い。 数値の高い人々にはさまざまな薬が処方され、アルコール摂取、砂糖や塩の抑制を含めた食事の指導や運動の指導なでの生活指導が施された。 |
放置群 | 【健康管理に何も介入しない放置群600人】 定期的に健康調査票に記入するだけで調査の目的も知らせずに、文字どおり放置した。 |
▶ 6年目からは、双方のグループに健康管理を自己責任で行ってもらい15年後に健康状態と追跡調査を行いました。
その結果、驚くべきことが判明しました。
それは、、、
投薬治療や食事制限などの健康指導を行っていた介入群の方が、がんの死亡率、自殺者の数、心血管疾患や疾病率や死亡率が放置群より多かった。
さらに、、、
ドクターが管理した介入群では、67人が死亡し、放置群の方は46名が死亡。その差は、12人でした。
心臓疾患での死者に絞ると、介入群の死者数34名、放置群は14名という大きな開きが出たのです。
また、、、
放置群の方では、自殺者は皆無という結果。
だったのです。
これはどういうことかというと、、、
介入的な健康管理によって血圧やコレステロール値などが数値的には改善していた人たちが、逆に死亡率が高くなっている
ということであり、、、
数値的な改善が死亡率の低下にはつながらない
これの結果では、、、
お医者さんが、健康管理指導を行わない方が長生きできる
という皮肉な結果となったのです。
その衝撃的な結果からたちまち世界中に「フィンランド症候群」は広まりました。
日本では、、、
「新潮45が取り上げて、朝日新聞の天声人語や小説家の村上龍が取り上げるなどして急速に知られるようになりました。
当然のことですが、、、
医療界からは、「デタラメだ」「間違っている」「調査がおかしい」などの不満が噴出しました。
しかし、、、
「フィンランド症候群」の結果に不満があるのであれば、同様の調査を日本でも行って反証するべきだと考えます。
「フィンランド症候群」のような15年もかけた大規模調査が簡単にできればの話ですが。
前回のブログで紹介させていただいたイギリスの「インターソルトスタディ」の調査でも同様です。
塩分摂取量と高血圧に相関関係は観られないのです。
なので、、、
私たちが健康の常識だと思っていた「減塩と高血圧」や「行き過ぎた健康管理」などは、逆効果なのかもしれません。
もしかしたら、、、
血圧が170あっても健康で、BMI値が30近くあってもすこぶる健康かもしれません。
世間で流布されている健康数値が、絶対的な健康指数ではなく、にこやかな生活が健康指数かもしれません。
以前のブログで、、、
この島の老人たちは、、、
年をとってもいつまでも仕事を愛し、社会生活を楽しむことが生きる喜びになっています。
その結果が、100歳以上の長寿は、比率にして日本の5倍もいる
ということにつながるのです。
さらにこの島の人々は、日本の老人と違い、、、
老人ホームや介護施設に入るのは珍しく、薬も服用するにしてもあまり服用しない。
のです。
人生を楽しむことが、長寿の秘訣かもしれません。
ではでは。
参考にしたサイト
フィンランド症候群
PRESIDENT:健康数値を正常に近づける努力をした方が死亡率が高まる
ミモレ:アホな常識と付き合っている暇はない。40歳を過ぎたら好き勝手に生きよう
「フィンランド症候群」からの連想
あいがとや店主。有限会社グランパティオ代表。グラフィックデザイナー。アートディレクターを経て情報誌「パティオ」を発刊し自然災害や公害問題、健康被害などの問題に目覚める。週末は、もっぱらアウトドアにひたすら勤しむ。 |