私たちの性格や健康に大きな影響をおよぼす腸内微生物
以前の記事で、「あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめた」という本をご紹介しました。
今回もこの本をベースに特筆すべき情報を共有したいと思います。
私たちの腸内には、100兆個もの共生微生物が存在し、4,000種類いるといわれています。
それは、、、
マイクロバイオータ
と、呼ばれています。
さらに、私たちを構成している、、、
ひとつの細胞の中には、細菌と菌類などがお客様として9個も存在しています。
じつに、私たち自身の体は10%しか構成要素として存在していないのです。
これは、ほかの9割も含めて私たちが生存できているということになります。
しかし、、、
近年問題は、この「多く存在している微生物の生態系が崩れている」ことが、大きな問題になっています。
それは、それ以前にはなかった疾病が発症してきたことです。
- 花粉症
- アトピー性皮膚炎
- ぜんそく
- 1型糖尿病
- 多発性硬化症
- 関節リウマチ
- 腸のセリアック病
- クローン病
- 過敏性腸症候群
- 筋炎
- 狼瘡
- 強皮症
- 肥満→心臓病・脳卒中
- 糖尿病
- 高血圧
- がん
- 自閉症
- 注意欠陥症
- トゥーレット症候群
- 強迫性障害
- うつ病
- ニキビ
これらの病は、現在では普通のありふれた病気に思えますが、以前にはなかった病気たちです。
たとえば、、、
帝王切開は、現在では普通のことですが、帝王切開によって自然分娩で産まれた子供に比べアレルギーになりやすいことが分かっています。
それは、、、
自然分娩で起こる、母親からの微生物のバトンタッチが行われない
ことが、原因とされています。
また、
母乳は、母親の微生物を引き継ぐツール。なので、健康児になりやすい
のです。
自閉症児は健康児に比べて、平均すると腸内にクロストリジウム属の細菌が10倍も多くいた
腸内細菌の乱れが、近年子どもたちの風景を一変させています。
それは、、、
破傷風菌の菌種が幼い子どもの脳にダメージを与えること。
腸内細菌が幼子の脳に大きな影響を与えている
近年、自閉症を患っている子どもが格段に増えています。
これも、じつは腸内細菌が影響していることが分かりました。
腸内細菌の組成が、違うだけで自閉症のように、、、
- 平手打ちをくり返し
- 体を前後に揺すり
- 何時間も叫び声を上げる
などの行動を起こすようになります。
それは、、、
破傷風菌の仲間と思われる菌種が腸内に多く存在していること。
自閉症児は健康児に比べて、平均すると腸内にクロストリジウム属の細菌が10倍も多くいた
ということが判明したのです。
クロストリジウム属菌とは?
クロストリジウム属菌は、偏性嫌気性の芽胞を形成するグラム陽性の桿菌です。つまり、酸素が全くない嫌気的条件下でのみ発育することが可能な菌です。また、芽胞の形成とは、高温、凍結、乾燥、酸、アルカリ、紫外線、放射線、殺菌剤等のストレスに対して強い抵抗性を持つ胞子(芽胞)を形成する細菌のことです。
嫌気性芽胞形成菌(クロストリジウム属菌)について
決定的な解明はまだですが、腸内細菌の乱れと自閉症との因果関係は証明されています。
2001年の実験での結果でした。
それは、自閉症児13名と健常児8名を比べる調査で、大腸内にいる微生物を比較したことで判明しました。
破傷風菌そのものは見つからなかったものの、クロストリジウム属細菌が顕著に多い。
これは、、、
子どもの脳に大きなダメージを与えていること。
だったのです。
このように、、、
現代の便利な生活様式が、自然と私たちの腸内の組成を乱しており、それが過去には無かったさまざまな病気を引き起こしている
のです。
これを改善するには、、、
正常な腸内細菌を作っていくことが重要になってきます。
ですから、、、
- 電子レンジの使用
- 添加物や化学食品
- 安価な卵
- 安易な薬の使用
- 農薬まみれの食品
- 加工肉
- 油やマーガリン
- トランス脂肪酸
などなど、、、
良く無いと思われるものを避ける食生活が大切です。
そして、、、
ミネラルの積極的な摂取
が、肝要になってきます。
ではでは。
あなたの体は9割が細菌: 微生物の生態系が崩れはじめた|河出文庫
あいがとや店主。有限会社グランパティオ代表。グラフィックデザイナー。アートディレクターを経て情報誌「パティオ」を発刊し自然災害や公害問題、健康被害などの問題に目覚める。週末は、もっぱらアウトドアにひたすら勤しむ。 |