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サルコペニアから派生し、加齢によって筋力や活力が虚弱になっていくフレイルとは

サルコペニア

サルコペニアからも派生するフレイルとは

ここ数週間にわたって「サルコペニア」を取り上げてきました。

サルコペニアは、一見高齢者だけの問題と思われがちですが、、、

じつは、若年層もサルコペニアになる可能性が高く現代的な疾病といえます。

高齢者だけでなく若年層でも低栄養や過度のダイエットでなりえるサルコペニアとは。

高齢者だけじゃない若年層も陥るサルコペニア。今からできる予防と対処法とは。

若年層も陥るサルコペニア。回避するために今からできる対処法と足指運動とは。

サルコペニア対策には、タンパク質の摂取が重要。怠るとサルコペニア予備軍に。

今回取り上げる『フレイル』は、加齢によって虚弱体質になることを指します。

フレイルの基準とは

フレイルの基準とは何でしょうか?

シチズン・システムズ株式会社:フレイルとサルコペニアの違いは何?共通する3つの予防法より

フレイルの基準とは
サルコペニアが筋肉量の減少や身体機能の低下を定義するのに対して、フレイルは精神機能や社会力の低下も含めたより広い範囲

であり、、、

サルコペニアは、フレイルに含まれる

と、いえます。

  1. 体重減少
  2. 主観的疲労感
  3. 日常生活活動量の減少
  4. 身体能力(歩行速度)の減弱
  5. 筋力(握力)の低下

サルコペニアは、身体能力だったのにタイしてフレイルの基準は「精神機能や社会力の低下」も含まれる広範囲な基準になるようです。

フレイルの基準は、身体能力だけでなく「精神機能や社会力の低下」も含まれる

身体能力だけでなく、精神機能や社会力の低下

また、、、

フレイルの語源は、「Frailty(フレイルティ)」であり、「虚弱」や「老衰」「脆弱」などを意味になります。

フレイルの状態とは

では、「フレイルの状態とは」どんな状態でしょうか?

フレイルは、【年老いて、ココロもカラダも衰えてきた状態】だといえます。

下のイラストでいえば・・・

すでに介護(病気や寝たきりなどで闘病している)されている状態ではなく、健康な状態でもない範囲になります。

フレイルは、すでに介護(病気や寝たきりなどで闘病している)されている状態ではなく、健康な状態でもない範囲



厚生労働省のフレイルの定義は・・・

フレイルの定義
加齢とともに、心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、
心身の脆弱化が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像

→ 厚生労働省:平成27年度厚生労働科学研究特別研究

フレイルが抱える問題とは・・・

これは、仕方ないことですが、加齢とともに徐々に体力が衰えると、自然と社会的弱者になっていきます。

ですから、、、

フレイルが抱える本質的問題は、社会的にも環境的にも多くの問題が重なり合うということ

になります。

  • 友人など社会的な交流が減る
  • 運動機能低下により身体を動かすのが辛い
  • 筋力低下(サルコペニア)
  • 認知機能の低下
  • 加齢に伴い慢性疾患
  • 孤独な状態
  • 労働できないので収入がない
  • 食事面では、低栄養問題
  • 活気や元気がない
フレイルが抱える本質的問題は、社会的にも環境的にも多くの問題が重なり合う

サルコペニアからフレイルへ体力減退の基準とは

加齢にともなって筋力低下であるサルコペニアからフレイルに移行します。

その目安はというと・・・

  1. 体重減少:意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少
  2. 疲れやすい:何をするのも面倒だと週に3-4日以上感じる
  3. 歩行速度の低下
  4. 握力の低下
  5. 身体活動量の低下

健康長寿ネット:フレイルの診断より

1.体重減少6か月間で2~3㎏以上の(意図しない)体重減少があった場合
2.倦怠感「ここ2週間でわけもなく疲れたような感じがする場合
3.活動量「軽い運動・体操(農作業も含む)をしてますか?」及び「定期的な運動・スポーツ(農作業を含む)をしてますか?」の2つの問いに「運動・体操はしていない」場合
4.握力利き手の測定で男性26㎏未満、女性18㎏未満の場合
5.通常歩行速度(測定区間の前後に1mの助走路を設け、測定区間5mの時を計測する)1m/秒未満の場合



フレイル予防はフレイルサイクルで

フレイルに移行すると、外にも出たくないし、人との関わりも格段に減ります。すると、体力もどんどん失われていくという「負のサイクル」が生まれてきます。

これを解消するのが、「フレイルサイクル」です。

悪循環を脱することが大切です。

悪循環を解消することで、、、

フレイルサイクルでは、適切な対策をとることによりフレイルの進行を遅らせ、健康な状態に戻せる可能性があります。

フレイルサイクルは、進行を遅らせ、健康な状態に戻せる可能性がある

それは、、、

毎日適度な運動をして筋肉量の減少を改善し、バランスの良い食事を摂ることで、悪循環の解消する

ことです。

毎日適度な運動をして筋肉量の減少を改善

無理のない程度にカラダを動かすことは大切です。

この運動が日常的になればさらに効果的。

日中、お日様を浴びながらウォーキングすることは、モチベーションも向上し活気が出てきます。

無理のない程度にカラダを動かすことは大切

バランスの良い食事を摂ること

タンパク質は、筋肉の元になるので積極的に摂ることが大切です。

それは、、、

良質なタンパク質を摂るには、肉、魚、卵、大豆製品などがおすすめ

です。

日本サルコペニア・フレイル学会のサルコペニア診療ガイドラインでは、、、

1日に適性体重1kgあたり1.0g以上のたんぱく質の摂取

が推奨されています。

1日に適性体重1kgあたり1.0g以上のたんぱく質の摂取を心がけましょう

家族や友人との積極的な交流を

家族や友人との積極的な交流は、フレイル予防にとても効果的。

さらに社会参加は、知的刺激を受けたり心身的活発になります。

それは、、、

家族、友人や仲間と気軽に交流がすすむと、心もカラダも活発になり、よりよい健康維持につながります。
家族、友人や仲間と気軽に交流がすすむと、心もカラダも活発になり、よりよい健康維持につながります。

 





ではでは。

 





参考にしたサイト
ツムラ:フレイルサイクルとは
健康長寿ネット:フレイルの診断
シチズン・システムズ株式会社:フレイルとサルコペニアの違いは何?共通する3つの予防法
タロブログ:そろそろ親の介護を考える1、フレイル(虚弱)予防を知っておきたい

 





 





 





 





タロ

久永 広太郎(ヒサナガコウタロウ)

あいがとや店主。有限会社グランパティオ代表。グラフィックデザイナー。アートディレクターを経て情報誌「パティオ」を発刊し自然災害や公害問題、健康被害などの問題に目覚める。週末は、もっぱらアウトドアにひたすら勤しむ。