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GMコーンに踊らされたフィリピン農家の実態、『失敗の10年-GMコーンに騙された農民たち』

GMO遺伝子組み換え

ドキュメンタリー映画『失敗の10年-GMコーンに騙された農民たち』から知る。GMOの実態

前回の記事では、、、

農薬によって健康や人生を破壊されたアルゼンチンの状況を載せました。

大量の除草剤を掛けても枯れない遺伝子組み換え農場で癌や不妊、死産、流産などが発生した。



アルゼンチン農家の農薬による影響は凄まじい状況でした。

農薬の使用によって、地域のガン発生率が、国の41倍にもなっていた!

これは、、、

遺伝子組換え大豆の栽培が本格化して2年後から、ガン、不妊、死産、流産、そして出生異常が急速に増えてきた

という恐ろしいもの。

遺伝子組換え大豆の栽培が始まり、ガン、不妊、死産、流産、出生異常が急増した



今回ご紹介するのは、フィリピンでの遺伝子組み換えトウモロコシや除草剤による農家の被害の報告です。

多国籍企業に翻弄されるフィリピン農家の実態を知ってください。



『失敗の10年-GMコーンに騙された農民たち』

以下は、この映画の文字起こしです。
〜〜〜〜〜〜〜〜

市場には、他に買える種子がない・・・
食べられる白や黄色のコーンがみな無くなってしまった。

我々は、種子を借りて、収穫の時に支払う。

我々に残るのは、いつも空っぽの袋。

だから、、、

食料や家族の支出、次のシーズンに投入するもののために借金をする。
収穫の時ですら、借金が残っている。

10年の失敗 GMコーンに騙された農民たち

Btコーンの試験は、イザベラ州で行われた。
Btコーンは、害虫を殺すバクテリア由来の毒素を含むように遺伝子組み換えされている。

エチャグの農民たちによれば、仲買人が2000年初め農民たちにGMコーンを植えさせた。

Btコーンの他に、ランドアップ耐性コーン(RRコーン)も推奨された。
これは、米国多国籍企業モンサント社の製品である。

Btコーン、ランドアップ耐性コーン(RRコーン)は、米国多国籍企業モンサント社の製品

テキ農村に行く前、モンサントの技術者たちは役人たちから許可を求めた。
それから彼らは、農民たちを訓練した。
農民たちは、仲買人に委託された。
仲買人は、モンサントから種子を買い、農民たちに貸し付けした。

コーンには、除草剤ランドアップ、グリフォサートがかけられるが、この除草剤もモンサントの製品で毒性が極めて強い。

この国の90%以上のGMコーンは、多重特性つまり、BtとRRの掛け合わせだ。

仲買人たちは、より経済的だと言っている。

彼らは、農民たちが雑草を取ったり、そのために人を雇う必要がなくなるので疲れなくて済むと言っている。
たった1人で1ヘクタールすべてに除草剤を撒くことができる。

フィリピンの90%以上のGMコーンは、多重特性つまり、BtとRRの掛け合わせだ。

最初は、GMの値段は従来のコーンの種子よりもはるかに安かった。
しかし、2、3年後にはGMコーンの値段は2倍になった。
仲買人たちは、農民たちへ融資のためにGMコーンの種子を買うように要求した。

種子は高いけど、収穫の時は来る。でも、良い品質のコーンを売っても仲買人が価格を支配している。
彼らは、収穫が良い時はとても安い価格でコーンを買えることを知っている。

だから、わたしたちは、高利貸しでコーンの値段を操作している仲買人によって首に縄がかけられているようなものだ。
もし、5万ペソぐらいの借金を払うことができなかったら、仲買人は耕作物を押さえるか、あるいは水牛や土地を没収すると言うだろう。だから、借金を払うだけだ。

これが、彼らのやり方だ。

GMコーンに含まれている毒素は、人や家畜の食用に適さない

GMコーンを栽培する農地が増えると共に、在来のコーンを栽培する減っている。
2種類のコーンが農地や貯蔵庫で混ざると、在来コーンは、GMコーンに汚染されてしまうからだ。
また、農民や家畜たちがGMコーンを食べるのは避けられなくなってきている。
しかし、GMコーンに含まれている毒素は、人や家畜の食用に適さない。

GMコーンを食べてはいけない。


有害な影響なく食べられる在来のコーンとは違う。GMコーンを食べると病気になる。下痢になる。食べてはいけない。

水牛にも影響を及ぼす。

実証する研究だけがないのだけど、GMコーンを食べさせると水牛は死んでしまう。



イザベラ州のコルドンでもGMコーン農家は借金漬けだ。

イザベラ州のコルドンでもGMコーン農家は借金漬け

種蒔きの季節の前に技術者たちがここに来た。彼らは、種子を渡していた。割引きしているんだろうそれでも値段は高いものだった。もし、現金がなければ仮に割引きされても買えやしない。
だから農民たちは、仲買人から借りることになる。
肥料1袋借りるとして、それは1300ペソする。
その値段に1000ペソか500ペソを利子の上に乗っける。だから、材料費はいっそう高額になり、利子は4ヶ月で積み上がってさらに農民の収入を減らす。収穫期に1ヘクタール100袋の収穫があったとしても、農民の収入はわずかだ。農地に投入するものが高すぎる。

1ヘクタールあたり、2袋の種子が必要だ。
時が経つにつれて、パッケージは小さくなったけど、値段はどんどん高くなる。1袋は、4200ペソかかる。
除草剤ランドアップは、ガロンあたり1300ペソする。

パンガシナン州バナバンでは、農民たちは、伝統的種子をGMOの種子に変えるよう奨励された。

農民たちは、伝統的種子をGMOの種子に変えるよう奨励された
農民たちは伝統的種子を失ってしまった

伝統的種子を持っていた時、彼らはより高い収入と収穫を持ちかけた。
もし、ハイブリッド種子に転換するのであれば、と。

それ以来、農民たちは伝統的種子を失ってしまった。彼らのてには、何も残らなかった。彼らは、みなハイブリッドに依存している。ハイブリッド。ハイブリッド。と。

作物が、アワノメイガに襲われた時、農民たちはより「強い」種類を探した。

そしてBtコーンが導入された。
こうして農民たちは、種子のコントロールを失った。

毎年、投入する資材の量は増えるばかりだ。

私が、コーンを栽培しはじめた時、ちょうど結婚したばかりの1992年か1993年、18キロの袋の種子は、1ヘクタールに十分だった。肥料は、4、5袋しか使わなかった。
今じゃ、同じ量の種子に12から15袋の肥料を使う。土壌が、時につれて硬くなるからもっともっと必要になる。

GMコーンの増加により、農民たちは害虫も増加することに気がついている。害虫たちには、毒素が効かなくなっている。

この毛が、現れると害虫が襲い始める。今は、害虫はどんどん強くなる一方だ。
新しい害虫も現れている。花を襲うものとか。新しい、強い害虫がいつも出現してくる。私の農場では、アワヨトワの幼虫しか害虫はいなかった。今では、ヨコバイもいる。

ビサヤ地方でも農民たちは、GMコーンを植える上で同じ経験を持つ。

カピス州デュマラオでは、農民たちはモンサントの約束に誘惑された。

モンサントは、害虫に襲われることはない。アワノメイガには、抵抗力があるといった。収入は、倍になる。収穫は、巨大だし病気にならないのだから。と。

農民たちは、自力でGMコーンの資金を得ることができなかった。
仲買人から借りるだけでなく、農民たちは保証人を求めた。
保証人は、農民の名前で融資を得る時に必要とされるのだ。
保証人は、高い利子を突きつけ、さらに種子に法外な値段をつけてくる。

多くは、破産した。
ルソット地区のほとんどの住民は、土地を失った。農民たちの土地は、借金を返せなかったので保証人の手にわたった。

農民たちは、GMOとその毒素についても知らされていない。

誰も食べてはいけないとはいわない。技術者たちは、ラベルに書かれている指示に従えとだけいうのだけど、他の農民たちは読み書きを知らないから、コーンを食べてしまう。

農民たちは読み書きを知らないから、コーンを食べてしまう

後に、農民たちはGMコーンの健康への影響を感じ始める。

伝統種のコーンであれば、腹一杯の時だけお腹が痛くなる。病気だから痛くなるんじゃない。今は人びとは、GMコーンをもう食べない。恐ろしいからだ。だから、もうGMで病気になったケースは他にはない。私を除いて、私は先月少し食べた。胸が痛んで、咳が出た。

土壌と他の植物のRRコーンにかけられる除草剤に影響される。土壌を健康に保つ植物は、枯らされてしまい、土壌が流出してしまう。

農薬散布により、他の作物も影響を受ける。もし、収穫できたとしても、それはとても小さいか、実をなさないことがある。最初にモンサントのコーンを植え始めた時には、土に石なんて見えなかった。
だけど、今じゃ見えるものはみな石だらけだよ。土壌が流出してしまったから。農場は、石だらけだ。表面には、ほとんど土が残っていない。

クアルテロでは、農民たちは伝統種子に戻ることに困難を感じている。

ネイティブのコーンの種子は姿を消してしまった

我々は、GMコーンを試してきた、というのも技術者たちがそのコーンは高い収益があるといったから。だけど、その後ネイティブのコーンの種子は姿を消してしまった。
私たちは、GMを植え続けているが、それはネイティブの種子がもう売っていないからだ。

技術者たちは、農民たちがGMOを植えているとは説明しなかった。今もなお、農民たちはGMOをハイブリッドコーンと呼ぶ。伝統的なコーンを植えるよりも高くつく。

ネイティブのコーンに戻ることは、可能かもしれない。
だけど、隣人がハイブリッド(GM)を、私がネイティブを植えたら。彼らが、農薬を撒く時、それは私の農場にも流れてきて私のネイティブコーンを枯らしてしまうでしょう。

ネイディブなコーンに戻ることは、可能ではある。だけど、今は土が酸性になってしまっているから枯れてしまうのではないかと恐れている。土が、健康を取り戻すために2年間は耕作を止めなければならないだろう。

GMコーンは、ミンダナオでも拡がっている。
ミンダナオのGMコーンの植え付け面積は、
ルソンに次ぐ規模になっている。

南コタバト州バンガでは、農民たちはGM種子を育てる契約をしています。

種子栽培者であっても、収入の保証はなかった。デモ用の農場に土地を使うことを同意した農民たちも同様だった。
一人の農民によると、彼はパイオニアの種子を育てる実験に失敗した時に破産した。
パイオニア社は、米国に本拠のある多国籍企業デュポンの子会社である。

3度目の実験で彼の作物はすべて破壊された。使われた農薬が、強すぎたのだ。

私は、これにかけるしかなかった。というのも現金がなかった。
彼らは、すべての費用を貸してくれた。土地の準備から、種子から農薬まで。1ペソも現金がない農民にとっては、魅力のある取り引きだった。

最初の2回の実験は、成功だった。
しかし、3度目の実験で彼の作物はすべて破壊された。使われた農薬が、強すぎたのだ。

彼らは、除草剤グリフォサートを試してコーンを破壊した。保証があると思った。でも不作や災難の際には、彼らの本部に申告しなければならない。
できることはした。でも、何も起こらなかった。
もし、コーンの耕作だけに依存して不作だったら、ほぼ1年間苦しむことになる。借金は、利子支払いで積み上がってしまう。5000ペソの借金なら、利子率は3袋の米だ。

借金は、いくらですか?

向こうにリストがある。見たいかい?
黄色の紙に全部、1つ1つ書かれている。

被った損失と家族が病気になった時の費用のために彼は、土地を多国籍企業のドールに貸すほか手がなくなってしまった。今は、彼にはほとんど土地が残っていない。

ブキドノン州マリトボグでは、農民たちは徐々にGMコーンに背を向け始めた。

小農民たちはやめてしまった。なぜなら、そのコーンは食べられないからだ。

小農民たちが、流行に乗ってGMを植えていた時もあった。だけどみんなやめた。今でもGMを植え続けているのは、大資本を持っているところだけだ。
RRコーンを植えているのはほんの2、3だけど、彼らの土地は大きい。彼らは、史本を持っているから。
一方、小農民たちはやめてしまった。なぜなら、そのコーンは食べられないからだ。それは、売るためだけだ。

GMコーンによって失ったものの中で、農民たちは、蓄えることも食べることもできた伝統的コーンを失ったことをもっともつらく感じている。

GMを植えているものはわずかしか残っていない。なぜなら、それは投資に値しないからだ。収獲はすべて売り、自分たちが食べるものは買わなければならない。GMは、食べることができないからだ。
だから、収獲による収入では、次の収獲の季節までやっていけない。次の植え付けの資本も残らない。

農民たちにとって、伝統種のコーンに戻るのは容易ではなかった。
周りに植えられるGMコーンに影響を受けてしまうからだ。

私は、影響を受けている。
私のバナナの木は病気になってしまった。農薬の影響だと思う。見て分かるように、私の周りの農場はBtコーンを植えている。向こうの私のバナナは、ほとんどが病気になった。マンゴーの木までもが、花がすぐ終わってしまう。

Masipagを通じて、マックスは生活を向上するために持続できる有機農業を学んだ。
彼は、他の農民たちにも同じように有機農業に帰ることを勧めた。

2000年に有機農業を始めてから、私の生活はずっとよくなった。7ヘクタールの土地を買うこともできた。15年間、非有機農業をやっていた時は、貯筋をすることも土地を買うこともできなかった。

農民の10年間の経験でわかったことは、GMコーンは何もいいことをもたらさなかったことだ。
健康にも、環境にも、農民たちの生活にも。
巨大農業企業や政府、仲買人たちだけが、GMコーンから利益を得ていたのだ。

GMコーンの挑戦にもかかわらず、農民たちは現在の農業システムを変えることができる自分たちの力を信じている。

この変革は、コミュニティレベルでのアクションによって可能となる。持続可能で、エコロジカルで、農民が主体となる農業により可能になるのだ。

抵抗する時が来ている。

GMコーンは、農民たちの土地を侵略し続けている。

抵抗する時が来ている。

そして、、、

種子や土地、知識や技術についての農民によるコントロールを取り戻す時だ。

現在、何千人もの農民たちは多額の債務に苦しみ、GMコーンのために彼らの土地やその付属物を失う危機にある。

一方で、強大な農薬企業は巨大な利益を集めるに至っている。GMコーン種子は、2011年だけで60億ペソの総売上を出している。

GMコーンは、農民たちの土地を侵略し続けている。

今日までに、8つのGMコーンがフィリピンでの耕作を承認されている。

GMコーンの他に直接の食用や飼料用、食品加工用に60以上のGMOをフィリピンは輸入している。
2011年には、500万リットルの除草剤がGMコーン畑に撒布されていると推測される。

この報告以外、GMOの健康や環境に与える安全性に関してGMO商業認可後の独立したモニターを政府は行っていない。

十分なリソースを持たない小生産者や消費者を守り、安全を守るとが期待されているはずの政府の規制関係者によってGMコーンによる社会経済的、文化的、政治的影響は見逃されてきた。

そして、、、

GMOに対する闘いや農民による種子の権利と農業を守る闘いは続く。

 





ではでは。

 





参考にしたサイト
オルター・トレード・ジャパン(ATJ):フィリピン:遺伝子組み換えと闘う農民たち
子猫の部屋:農薬「グリホサート」によるキャットフード汚染の実態
seenthis:アルゼンチンにおける農薬の潜在的な影響
サルでもわかる:GMは健康に問題 | サルでもわかる遺伝子組み換え
ノート:「子供を守れるのは親だけ」99%の人間が知らない「安全な食事」遺伝子組み換え
バイテク情報普及会:よくある質問 – 検証編
WIRED:なぜ中国とロシアは「遺伝子組み換え食品を追放」したのか? 
更級日記:本当に遺伝子組み換え作物は安全か? 2/イリーナ・エルマコヴァ博士
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
ラットの新生児体重と死亡率に与える遺伝子組換え大豆の影響

 





 





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超ミネラル水で丈夫な体に

 





 





タロ

久永 広太郎(ヒサナガコウタロウ)

あいがとや店主。有限会社グランパティオ代表。グラフィックデザイナー。アートディレクターを経て情報誌「パティオ」を発刊し自然災害や公害問題、健康被害などの問題に目覚める。週末は、もっぱらアウトドアにひたすら勤しむ。