血管の長さは、地球2周半。たった30秒以内で体を一周する壮大な血液のドラマ

たった30秒以内で体を一周する血液
血液の流れが悪くなったり、血液がキレイに浄化されないと病気になることを前回の記事で紹介しました。
とくに、、、
腎臓の働きは、1日にドラム缶1本分の血液を濾過し、電解質であるミネラルを99%もリサイクルすることで体のエントローの増大を防いで体を守っている
という腎臓の働きを紹介しました。
さらに、、、
この腎臓が弱ってくると「むくみ」が出てきたり、慢性腎臓病(CKD)などの重篤な問題を引き起こすことになることも記事にしました。
このように私たちが元気で生きていられるのは、臓器が元気だからですがそれ以上に体を循環している血液が問題ないことが最重要です。
そこで今回は、血液とは何かについて記事にしたいと思います。
血液とは何だろう。
血液をググってみると、、、
血液(blood)は、動物の体内を巡る主要な体液で、全身の細胞に栄養分や酸素を運搬し、二酸化炭素や老廃物を運び出すための媒体である。
と、あります。
血液は、人の体の13分の1を占めています。
たとえば、、、
60キロの体重の人であれば、約4.8リットルの血液が流れている
と、いうことになります。
男女における血液の割合は、、、

また、、、
血管の長さは、毛細血管まで含めると10キロ以上といわれ地球2周半にもなる長大な長さ
この、、、
この血管の95%は、毛細血管で占められています

血液の流れる早さは、200キロ。新幹線並み
血液が、体を1周するのに個人差もありますが、20秒〜30秒という早さ。
これは、、、
血液の早さは、新幹線波の速さ
だといえます。

人の心臓のポンプ力は、9m以上血液を飛ばせる力を持っている

心臓から勢いよく出て、新幹線並みの早さで身体中を巡っている血液です
が、、、
心臓のポンプの力は、9m以上も血液を飛ばせる力を持っています。
心臓は、何というパワーを持っているんでしょうか!
さらに、心臓が凄いのは、、、
1日に心臓から出ていく血液量は、7,200リットル。
これは、牛乳瓶にして約40,000本という驚きの数
このように、血液は休まず身体中を巡っているのです。
血液の成分と働きとは

血液は、赤血球、白血球、血小板などの『細胞成分(血球)』と『血漿』とよばれている『体液成分』で成り立っています。
それは、、、
- 血液の約44%が血球
- 血液の約55%が血漿成分

細胞内液が3分の2
細胞外液が3分の1
人の60%は水分で『体液』とよばれています。
その割合は、「細胞内液が3分の2」で「細胞外液が3分の1」です。
この、、、
体液の「細胞外液が3分の1」の一部が血液成分の血漿
として使われています。
血液の成分の説明

赤血球の働き
そして、赤血球の働きは、、、
酸素をどうやって取り込むかというと、「ヘム」が酸素と結びつきやすく「ヘム鉄」とも呼ばれ、この「ヘム鉄」は酸素の多いところでは酸素と結びつくので肺で酸素を取り込みます。
そして、、、
身体中を巡り、酸素の少ない場所に行くと「ヘム鉄」は酸素を放出する性質を持っているので酸素を出して、代わりに要らなくなった二酸化炭素を受け取って帰る。
という働きをしています。
赤血球に不具合が起こってしまうと・・・
今見てきたように赤血球は、主に酸素を運んでいるので酸素が欠乏します。
すると、、、
します。
貧血は「ヘム鉄」が減少しているのが原因ですから鉄分を補給することが大切になってきます
白血球の働き

白血球は、体内に侵入してきた病原体や異物から体を守る体内防御の役割を持っています。
白血球は、大きく2つに分類されます。
骨髄系 | 顆粒球(好中球、好酸球、好塩基球) 単球 |
リンパ系 | リンパ球(B細胞、T細胞、NK細胞) |
好中球 | 細菌や異物などが侵入した時に駆けつけて(遊走)し、貪食(食べて殺菌)する働きがある |
好酸球 | 寄生虫に感染したときに体を守る働きをする。ですが、喘息やアトピーなどのアレルギー疾患の一因とも呼ばれています |
好塩基球 | 好塩基球の働きは長い間不明でしたが、近年マダニに対する生体防御の働きがあるようです |
単 球 | 別名マクロファージ(大食細胞)ともいわれており、病原体や死んだ細胞や不要な細胞を食べてくれるいわゆる「貪食」してくれる細胞 |
リンパ球 | B細胞、T細胞、NK細胞などの働きは免疫に関与しており、ウイルスなどの小さなものを攻撃する働きがあります |
白血球に不具合が起こってしまうと・・・
白血球が少なくなると血液の癌といわれる「白血病」を発症することがあります。
ですから、、、
血小板の働き
血小板は、傷口を塞いでくれて止血する役割があります。

血小板は、細胞核を持たない円盤形をした細胞。血液の全体からすると1%以下と少ないですが、血管に穴などの損傷ができた時に速やかに塞いでくれます
血小板に異常が発生すると・・・
この血小板が増えすぎると、、、
血小板が増えすぎてしますと、いわゆる血栓(血の塊)ができやすくなり、逆に血管を塞ぐケースが出てきて注意が必要
です。

逆に血小板が少なくなると、、、
傷口を塞ぐことができなくなるので、早急に診察してもらう必要があります。
また、、、
血小板が十分に骨髄で作られないようなケースは、再生不良性貧血、骨髄異形成症候群、急性白血病、重度の肝硬変、アルコール依存症などのリスクが考えられ
ますので、病院でしっかりと診察する必要が出てきます。
血漿の働き
身体中に栄養を運び、老廃物を回収する役割があります。
血漿の成分は、、、
たんぱく質(アルブミン、フィブリノゲン、免疫グロブリン)・脂質・糖類(グルコース)・無機塩類(カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、鉄、銅、リン等)など
ではでは。
参考にしたサイト
看護ルー:血液は何でできている?|流れる・運ぶ(4)
雑学.com:血管の長さの合計は地球2周半。
健康サポート:傷口をふさいで出血を止める、血小板
TBS:一日一問!グッと身につく教養クイズ
swiftsciencewritingによるPixabayからの画像
Narupon PromvichaiによるPixabayからの画像
![]() | あいがとや店主。有限会社グランパティオ代表。グラフィックデザイナー。アートディレクターを経て情報誌「パティオ」を発刊し自然災害や公害問題、健康被害などの問題に目覚める。週末は、もっぱらアウトドアにひたすら勤しむ。 |