マンモグラフィでの乳ガン過剰診断率は52%もあります
我が国では、乳ガンなる女性が増えています。
増加傾向にあるので、とても不安です。
厚生労働省が先月公表した「令和元年(2019)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によりますと、令和元年(2019)年の「がん」による死亡数は376,392人(全死因原因1位)でした。
うち女性の乳がんによる死亡数は、概数で14,838人(前年は14,652人)でした。
うち女性の乳がんによる死亡数は、概数で14,838人(前年は14,652人)でした。
「最新がん統計」と「最新人口動態統計」について発表がありました
しかし、一方でマンモグラフィ検査で過剰診断される乳ガンも非常に多いのです。
乳癌と診断された患者の3人に1人が過剰診断だった
イギリスの医学雑誌「BMJ誌:ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」の2009年7月号では、、、
デンマークのノルディックコクランセンターのスクリーニングで乳ガンと診断された患者のうち3人に1人が過剰診断であったと推定結果を発表
しています。
過剰診断は、過剰治療に直結し精神的リスクや事故になりやすい
癌には、およそ4種類あります。
A | 生長が極めて速くたちまちのうちに宿主(ひと)の命を奪ってしまうがん |
B | 生長はそれほど速くないがやがて症状が現れいずれ命を奪うことになるがん |
C | 生長が遅く命を奪うほどには進行しないがん |
D | ほとんど生長せずときには退縮してしまうこともあるがん |
ですから、、、
癌が早期発見されて、治療をせずに寿命無事に終えることができる
のです。
- [A]と[B]は、人の命を奪う危険な癌
- [C]と[D]は、乳癌過剰診断されても治療しないですむ癌のこと
前出の記事では、無作為化試験の結果を分析したコクランレビューでは、過剰診断率は30%としています。
たとえば、、、
- イギリスでは、過剰診断率57%
- カナダでは、過剰診断率44%
- オーストラリアは、過剰診断率53%
- スウェーデンは、過剰診断率46%
- ノルウェーは、過剰診断率52%
浸潤がんと非浸潤がんとは
浸潤がんは、乳管や小葉の内部から膜を突き破って外に出た状態もの
宇都宮セントラルクリニック:浸潤がんと非浸潤がん~自分に合った乳がん手術を受けるために
過剰診断を避けるため、乳ガン大国の欧米では乳ガン検診を大幅に修正しています
厚生労働省のホームページでは、乳ガン検診のガイドラインを以下のようにしています。
- 検診方法
・マンモグラフィによる検診を原則とする。
・視触診については推奨しない。
・仮に視触診を実施する場合は、マンモグラフィと併用する。
・超音波検査については、死亡率減少効果や検診の実施体制等について、引き続き 検証していく必要がある。 - 対象年齢は40歳以上
- 検診間隔は2年に1度
しかし、、、
欧米諸国ではマンモグラフィによる健診基準を変更し始めました
欧米各国のマンモグラフィガイドライン変更
アメリカのUSPSTF(米国予防医療専門委員会)は、日本と同様に40歳からのマンモグラフィによるスクリーニング検査を2年ごとしていましたが、50歳からに変更しました。
それは、、、
マンモグラフィによるスクリーニング検査は、乳ガンで死亡する可能性を全体で約15%減少させる効果がある
また、、、
年齢によっても、大きく異なることが明らかになった
からでした。
丸の内クリニック:マンモグラフィ検査より
40歳代女性では、マンモグラフィのスクリーニング検査のメリットがない
40歳代で、とても健康なのにマンモグラフィによるスクリーニング検査で乳ガンだと疑われ、その挙げ句必要のない精密検査を受けると、、、
擬陽性や過剰診断などのデメリットが大きいから
です。
それは、、、
40歳代の女性は、50歳以上の女性に比べ乳ガンになるリスクが低い事実があるから
そして、、、
たとえ40歳代女性が、乳ガンになったとしても3分の2以上の人がマンモグラフィ検査でなくても治療ができる病態で見つかるから
なのです。
ですから、、、
40歳代の女性の乳ガン患者5人に1人は、死亡が避けられる
のです。
マンモグラフィでの擬陽性での乳ガン診断を疑いましょう。
健康いるためには、生活習慣を見直し、食生活を改善しよく体を動かすことが肝心です。
以下の記事を参考にして、免疫力を向上させましょう。
ではでは。
参考にしたサイト:
「最新がん統計」と「最新人口動態統計」について発表がありました
癌の成長と進行の速度から4種類に大別される
日経メディカル:マンモグラフィによる乳癌の過剰診断率は52%
宇都宮セントラルクリニック:浸潤がんと非浸潤がん~自分に合った乳がん手術を受けるために
厚生労働省健康局がん・疾病対策課:胃がん・乳がん検診に関する指針の改正について
丸の内クリニック:マンモグラフィ検査
あいがとや店主。有限会社グランパティオ代表。グラフィックデザイナー。アートディレクターを経て情報誌「パティオ」を発刊し自然災害や公害問題、健康被害などの問題に目覚める。週末は、もっぱらアウトドアにひたすら勤しむ。 |