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これは老人だけの話ではありません。1週間寝込むと15%、3週間で50%筋力が失われる。あらゆる病気の温床「廃用症候群」とは。

廃用症候群とは ウォーキング

安静状態が長期によって起こる、さまざまな心身の機能低下等を指す「廃用症候群」

私たちは、ちょっとした身体の不調や風邪を引いたりして寝込むことが多々あります。

じつは、、、

たった1週間ほど寝たきりでいると、私たちの体は驚くほど筋力の低下がみられます。

人間の筋力は、1週間寝たきりだと15%もの筋力が失われ、3〜5週間なら半分の筋力が落ちていきます。

ということは、

3〜5週間寝たきりになると元の体力に戻るのに大変な労力が必要になってきます。

また、、、

長期間の寝たきりは筋力の低下だけではなく、こううつ状態や認知機能の低下といった心身ともに深いダメージを負うことになります。

このことを、、、

「廃用症候群」といいます。

3〜5週間の寝たきりで50%の筋力が失われる

ウィキペディアでは、こう説明してありました。

廃用症候群(はいようしょうこうぐん、: disuse syndrome)とは、安静状態が長期に渡って続く事によって起こる、さまざまな心身の機能低下等を指す。生活不活発病とも呼ばれる。特に病床で寝たきり状態でいることによって起こる症状が多い。
また、寝たきりや行き過ぎた安静状態が長く続くことによって起こる筋肉や関節などが萎縮することを廃用性萎縮(はいようせいいしゅく)という。

ウィキペディア:廃用症候群

長期寝たきりになる原因とは

3〜5週間の寝たきりになる考えられる原因は何でしょうか?

考えられる原因は、、、

内的な要因持病があるためにカラダを動かすことができない状態。
たとえば、脳梗塞など(麻痺がある)。肺疾患などの呼吸が苦しい状態。
心不全、抑うつ状態などでカラダを動かせないなど。
外的な要因骨折などでベッドで固定されている状態。
医師の指示で臥床を強制されているなど。

廃用症候群になるとさまざまな病気が襲ってきます

寝たきり状態になると体力だけではなく、心の状態も犯されていきます。

以下は、健康長寿ネットのサイトより引用

  • 筋萎縮・・・筋肉がやせおとろえる
  • 関節拘縮・・・関節の動きが悪くなる
  • 骨萎縮・・・骨がもろくなる
  • 心機能低下・・・心拍出量が低下する
  • 起立性低血圧・・・急に立ち上がるとふらつく
  • 誤嚥性肺炎・・・唾液や食べ物が誤って肺に入り起きる肺炎
  • 血栓塞栓症・・・血管に血のかたまりがつまる
  • うつ状態・・・精神的に落ち込む
  • せん妄・・・軽度の意識混濁のうえに目には見えないものが見えたり、混乱した言葉づかいや行動を行う
  • 見当識障害・・・今はいつなのか、場所がどこなのかわからない
  • 圧迫性末梢神経障害・・・寝ていることにより神経が圧迫され、麻痺がおきる
  • 逆流性食道炎・・・胃から内容物が食道に逆流し、炎症がおきる
  • 尿路結石・尿路感染症・・・腎臓、尿管、膀胱に石ができる、細菌による感染がおきる
  • 褥瘡(じょくそう)・・・床ずれといわれる皮膚のきず

以上、転載。

長期臥床(長い寝たきり状態)は、全身や心に大きな影響を与えることが分かります。

  1. 筋骨格系
  2. 呼吸器系
  3. 循環器系
  4. 消化器系
  5. 皮膚系
  6. 泌尿器系
  7. 神経系

筋骨格系

廃用症候群になると、著しく変化が現れるのが筋力の低下。

1週間の寝たきりで10〜15%もの筋力が低下し、3〜5週間で50%も低下

します。

さらに、、、

筋肉の萎縮によって自分でご飯が食べられない摂食嚥下障害を引き起こす

ことがあります。

これは、、、

廃用症候群なると「頭頚部筋(首の付け根から頭部にかけての筋)の筋萎縮」がおこるから

だと、考えられています。

この、、、

頭頚部筋が衰えると、口や首回りの筋力が低下し、ものを飲み込むのに支障をきたし、自分の力で食事ができなくなる

などの障害が起こります。

廃用症候群になると自力での食事ができなくなることも

呼吸器系

廃用症候群になると呼吸が上手にできなくなります。

すると、、、

呼吸のための筋肉が衰えると、咳がしにくくなります。また、咳が上手にできないために気道内に分泌物が溜まりやすくなり肺炎になることも。

また、、、

寝たきりのために呼吸の筋肉が衰え、呼吸が浅くなります。

寝たきりになると咳が上手にできなくなります。

循環器系

長期間のベッドでの横たわりで起こる循環器系のトラブルは、、、

心臓から血液が全身に順調に運ばれなくなる

ことです。

これは、、、

心臓から送られてくる血液の量が1回に6〜13%も減少

ということであり、、、

カラダに酸素が行き渡らないことで貧血状態に陥ります。

すると、、、

起立性低血圧という立ちくらみやふくらはぎの部分に血の塊ができる「深部静脈血栓症」などの障害が起こります。

血の塊ができる「深部静脈血栓症」

消化器系

寝たきり状態は、筋肉を使わないので全身の活動量が著しく減少します。

すると、、、

廃用症候群での消化器系のトラブルは、便秘を引き越します。それは、腸の蠕動運動が低下や食べたものが上手に腸内を移動できずに起ります

これは、、

長期臥床状態では、食物の腸内通過が健常時に比べて60%も長い

といわれています。

また、、、

寝たきり状態で絶食が48時間続くと腸粘膜の萎縮が始まる

と、されています。

皮膚系

長期間の寝たきりで起こるのは、「床ずれ」です。

これは、、、

寝たきりによって、体の一部が圧迫されることによって起こる血行障害で、皮膚が壊死すること

床ずれは、褥瘡(じょくそう)とも呼ばれています。

泌尿器系

人は立って生活するものですが、、、

寝たきり状態は、尿が膀胱や尿道に溜まりやすくなります。

これは、、、

尿路結石や尿路感染症を引き起こす原因

となります。

神経系

寝たきりは、心にも多くの障害を引き起こします。

それは、、、

長期間の寝たきりによって、不安がつのる。環境の変化への対応など抑うつ状態が引き起こされ

さらに、、、

認知機能の低下が起こります。
廃用症候群は、認知症を引き起こす

 





老人だけの廃用症候群では、ありません。若者にも起こる危険性

廃用症候群の症状をみてきましたが、廃用症候群は老人だけの話ではありません。

自己や病気によって寝たきりを強いられる若年層にも起こることです。

若者も油断できない廃用症候群

たとえば、、、

  • 事故によるギプスなど筋力の低下や壊死
  • 拒食症による骨格筋に著しい減少

このようなことにより廃用症候群になることがあります。

まとめとして

人は、カラダを動かすことが大切です。

少しでも運動をする機会と作る個が肝要

です。

ですから、、、

少しでも動かせるのであれば、身の回りのことは自分でやるようにする

また、、、

少しでも動けるのであれば、排便なども積極的に自分で行うこと



また、、、

寝たままでもできるストレッチもあるので取り入れること
寝たきりでもできるストレッチを取り入れる

 





ではでは。

 





 





ミネラルバランスの崩れにはミネラル濃縮液:岩の力

 





参考にしたサイト
看護roo!:廃用症候群
LIFULL介護:【はじめての方へ】廃用症候群│1週間の寝たきりで15%の筋力低下も
健康長寿ネット:廃用症候群
健達ネット:廃用症候群の症状を解説!知っておきたい原因や予防・対策も紹介
看護師セラピストみーさんの悩み解決ブログ:廃用症候群って何?なぜ?看護のポイントとは?消化器編

 





 





 





タロ

久永 広太郎(ヒサナガコウタロウ)

あいがとや店主。有限会社グランパティオ代表。グラフィックデザイナー。アートディレクターを経て情報誌「パティオ」を発刊し自然災害や公害問題、健康被害などの問題に目覚める。週末は、もっぱらアウトドアにひたすら勤しむ。