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ヒートショック死よりも怖い「浴室熱中症」浴室死は交通事故死よりも多いという現実。

COVID-19

浴室熱中症とは、何か!?

これからの季節は、いわゆるヒートショックに注意が必要です。

例年このテーマを題材を記事にしてきました。

ヒートショック

冬場に集中するヒートショック。年間19,000人が犠牲者に。じつは8割は、熱中症が原因でした。

入浴中のヒートショック事故は熱中症です。10年間で1.7倍に増加。

今回取りあげる『浴室熱中症』とは、どんなものなのでしょうか。

浴室熱中症とは
浴室内熱中症とは、長時間の入浴によって体温が上がって血管が広がり、血圧が低下することによって起きる体調不良です。

真壁病院:浴室熱中症とはより

浴室内熱中症とは、入浴によって体温が上がって血管が広がり、血圧が低下することによって起きる体調不良のこと

「ヒートショック」と「浴室熱中症」の違いとは・・・

ヒートショックとは
寒暖の差により、血圧の上下によって心臓に負担がかかって心筋梗塞や脳卒中を引き起こすこと

「ヒートショック」と「浴室熱中症」もどちらも冬場に主に起こる入浴関連の事故です。

「浴室熱中症」は、とくに高齢者は要注意

「ヒートショック」、「浴室熱中症」の入浴関連の事故の多くは高齢者に起こります。

理由としては、、、

高齢になると皮膚感覚が鈍くなり、暑さや寒さを感じにくくなります。
このため、浴槽内でのぼせても自らの体調の変化に気づけず、危険な状態になるまで長風呂をしてしまう

からです。

高齢になると皮膚感覚が鈍くなり、
暑さや寒さを感じにくくなる

浴室内での”のぼせ”による『浴室熱中症』
体温が38℃を越えると、、、

長風呂によって、、、

体温が38℃を超えてしまうと
いわゆるノボセが起きます。
めまいやふらつきの症状が出て「軽度の熱中症」になります。

こんな時、、、

急に立ち上がろうとして、転倒事故のリスクが高まります。

体温が38℃を超えてしまうと、軽度の熱中症になりめまいやふらつきが起こり転倒のリスクが高まります。

浴室内での”のぼせ”による『浴室熱中症』
体温が40℃を越えると、、、

さらに長風呂によって、、、

体温が40℃を超えてしまうと
失神やけいれんが起こるリスクが高まります。
重度の「浴室熱中症」の症状が現れると意識を失う可能性がでて危険な状態になります。

すると、、、

意識を失い転倒して骨折したり、そのまま浴室内で気絶してしまいます。

また、、、

入浴中に意識を失い、顔がお湯に浸かり溺死に繫がります。

さらに、、、

体温が42.5℃を超えると、心室細動などの不整脈の症状が発生して、突然死に繋がります。

 





高齢者の入浴中の事故の発生状況

浴室内での溺死者数は、圧倒的に高齢者が多いのが現実。

以下のグラフは、「健康長寿ネット」さんより

高齢者が、溺死者数全体の約9割を占めている




さらに、、、

鳥取県の福祉保健部健康医療局健康政策課の情報より

「入浴中の死亡事故」は、12月、1月、2月の3ヶ月に集中

例年、この時期になるとニュースになるのが「ヒートショック死などの入浴中の死亡事故」ですが、これからの寒い期間は入浴中の死亡事故が多発しています。

東京都の平均気温と23区における入浴中の死亡者数(平成26年度速報値)

 





高齢者の死因、第5位は不慮の事故

日本人の死因はガンを始め、心疾患、脳血管障害が主な死因です。

高齢者の死因では、第5位に不慮の事故がエントリーしています。

不慮の事故とは、なんでしょうか。

じつは、交通事故を思い出しますが、浴室内での事故死が多いのが現実です。

増加の一途をたどる「浴槽内での溺死および溺水」

ノーリツ:冬こそ入浴時に気をつけよう!「ヒートショック」と「浴室内熱中症」より

グラフでも分かる通り、近年「浴槽内での溺死および溺水」は、交通事故死よりも多くなりその差は拡がるばかりなのです。

2019年7月5日の経済新聞に黒木教授の記事ですが、驚くべきこと書かれています。

65歳以上の男女3千人を対象にインターネットで入浴に関するアンケートを実施しましたところ、、、

入浴中に具合が悪くなった人は10.8%に上り、症状などから熱中症が62.2%、熱中症の疑いが22.0%だった。
ヒートショックの疑いは入浴前後を合わせても7.1%にとどまった。

ほぼほぼ「浴室熱中症」だったのです。

入浴での事故の8割は浴室熱中症

 





浴室熱中症の対策は・・・

浴室熱中症にならないためには、以下のことが重要です。

  • 入浴前後はコップ一杯分の水やスポーツドリンクを飲んで水分をしっかり補給

そして、、

  • 入浴時間は、10分以内に収める
  • 風呂の温度は41℃以下に設定する
  • 浴室内を換気して高温多湿を避ける
入浴前後はコップ一杯分の水やスポーツドリンクを飲んで水分をしっかり補給
  • 体温を下げるためにお風呂から出て体温を下げること
  • 水分と摂り、塩分やミネラルを補給すること

 





ではでは。

 





参考にしたサイト
健康長寿ネット:高齢者の入浴事故 ヒートショック対策と予防
真壁病院:浴室熱中症とは
鳥取県:福祉保健部健康医療局健康政策課
ノーリツ:冬こそ入浴時に気をつけよう!「ヒートショック」と「浴室内熱中症」

 





熱中症対策にミネラルを

 





 





 





タロ

久永 広太郎(ヒサナガコウタロウ)

あいがとや店主。有限会社グランパティオ代表。グラフィックデザイナー。アートディレクターを経て情報誌「パティオ」を発刊し自然災害や公害問題、健康被害などの問題に目覚める。週末は、もっぱらアウトドアにひたすら勤しむ。