浴室熱中症とは、何か!?
これからの季節は、いわゆるヒートショックに注意が必要です。
例年このテーマを題材を記事にしてきました。
今回取りあげる『浴室熱中症』とは、どんなものなのでしょうか。
真壁病院:浴室熱中症とはより
「ヒートショック」と「浴室熱中症」の違いとは・・・
「ヒートショック」と「浴室熱中症」もどちらも冬場に主に起こる入浴関連の事故です。
「浴室熱中症」は、とくに高齢者は要注意
「ヒートショック」、「浴室熱中症」の入浴関連の事故の多くは高齢者に起こります。
理由としては、、、
高齢になると皮膚感覚が鈍くなり、暑さや寒さを感じにくくなります。
このため、浴槽内でのぼせても自らの体調の変化に気づけず、危険な状態になるまで長風呂をしてしまう
からです。
浴室内での”のぼせ”による『浴室熱中症』
体温が38℃を越えると、、、
長風呂によって、、、
めまいやふらつきの症状が出て「軽度の熱中症」になります。
こんな時、、、
急に立ち上がろうとして、転倒事故のリスクが高まります。
浴室内での”のぼせ”による『浴室熱中症』
体温が40℃を越えると、、、
さらに長風呂によって、、、
重度の「浴室熱中症」の症状が現れると意識を失う可能性がでて危険な状態になります。
すると、、、
意識を失い転倒して骨折したり、そのまま浴室内で気絶してしまいます。
また、、、
入浴中に意識を失い、顔がお湯に浸かり溺死に繫がります。
さらに、、、
体温が42.5℃を超えると、心室細動などの不整脈の症状が発生して、突然死に繋がります。
高齢者の入浴中の事故の発生状況
浴室内での溺死者数は、圧倒的に高齢者が多いのが現実。
以下のグラフは、「健康長寿ネット」さんより
さらに、、、
鳥取県の福祉保健部健康医療局健康政策課の情報より
「入浴中の死亡事故」は、12月、1月、2月の3ヶ月に集中
例年、この時期になるとニュースになるのが「ヒートショック死などの入浴中の死亡事故」ですが、これからの寒い期間は入浴中の死亡事故が多発しています。
高齢者の死因、第5位は不慮の事故
日本人の死因はガンを始め、心疾患、脳血管障害が主な死因です。
高齢者の死因では、第5位に不慮の事故がエントリーしています。
不慮の事故とは、なんでしょうか。
じつは、交通事故を思い出しますが、浴室内での事故死が多いのが現実です。
ノーリツ:冬こそ入浴時に気をつけよう!「ヒートショック」と「浴室内熱中症」より
グラフでも分かる通り、近年「浴槽内での溺死および溺水」は、交通事故死よりも多くなりその差は拡がるばかりなのです。
2019年7月5日の経済新聞に黒木教授の記事ですが、驚くべきこと書かれています。
65歳以上の男女3千人を対象にインターネットで入浴に関するアンケートを実施しましたところ、、、
入浴中に具合が悪くなった人は10.8%に上り、症状などから熱中症が62.2%、熱中症の疑いが22.0%だった。
ヒートショックの疑いは入浴前後を合わせても7.1%にとどまった。
ほぼほぼ「浴室熱中症」だったのです。
浴室熱中症の対策は・・・
浴室熱中症にならないためには、以下のことが重要です。
- 入浴前後はコップ一杯分の水やスポーツドリンクを飲んで水分をしっかり補給
そして、、
- 入浴時間は、10分以内に収める
- 風呂の温度は41℃以下に設定する
- 浴室内を換気して高温多湿を避ける
- 体温を下げるためにお風呂から出て体温を下げること
- 水分と摂り、塩分やミネラルを補給すること
ではでは。
参考にしたサイト
健康長寿ネット:高齢者の入浴事故 ヒートショック対策と予防
真壁病院:浴室熱中症とは
鳥取県:福祉保健部健康医療局健康政策課
ノーリツ:冬こそ入浴時に気をつけよう!「ヒートショック」と「浴室内熱中症」
あいがとや店主。有限会社グランパティオ代表。グラフィックデザイナー。アートディレクターを経て情報誌「パティオ」を発刊し自然災害や公害問題、健康被害などの問題に目覚める。週末は、もっぱらアウトドアにひたすら勤しむ。 |