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歯茎の丈夫さや歯並びは、妊娠中のお母さん栄養いかんで決まります

健康情報

 近年、子供の虫歯の問題は深刻です。例えば、三重県では、学校保健統計調査結果で8歳の55,2%の子供が虫歯があり、17歳では、51,1%の割合で虫歯があると結果が出ました。2人に1人は虫歯を持った子どもたちがいるということになります。そこで、県教委は「歯磨きの習慣を意識付けたい」とメッセージを出しています。

アイヌの人々は、虫歯もなく長寿であった

 さて、「歯磨きの習慣」で虫歯の問題は解決するのでしょうか。今回は、この虫歯の問題を取り上げてみたいと思います。 ベストセラー「歯医者が虫歯を作っている」の著者:長尾周格ドクターは、この本の中で、世界のどの地域の先住民族でも、虫歯もなく歯周病もない、不正咬合もなかったと書いています。とても立派な歯を持っていたようです。


 例えば、アイヌの人々でいうと「アイヌの墓地の遺跡から65歳以上の人骨が3割以上と同時代の倭人よりも長寿だった」ことが判明しています。彼らは、とても健康で長寿であり、虫歯もなく、歯茎も強かった。


 そんな彼らの食生活は、動物性食品が7割。植物性食品が3割と外の世界の狩猟採集民族とほぼ同じ食材構成だったようです。この動物性食品7割、植物性食品3割という摂取比率は、不思議なことに世界の先住民族のほとんどがこの比率だったのです。

砂糖(糖質)は、百害あって一利なし

 先住民族の食と違い、近代食を食べる現代人の食材の大きな特徴として、砂糖、精製された穀物、植物油が上げられます。この食材はどれも保存が良いという共通点があります。今ではこの食材に加え缶詰も入るでしょう。


 実は、これらが虫歯、歯周病、不正咬合の主たる原因といえます。

胎児には、鉄分が必要です

 妊娠中、胎児は、お母さんから鉄分をたくさん吸収して育ちます。妊娠中に貧血になるのはこれが原因です。どんどん赤ちゃんにミネラル(鉄分)が送られるので、鉄分が足らないとつわりが酷くなります。


 鉄分が足らなくなると、肌はガサガサになりウツなどの神経症状も発生します。それでもミネラルが足らないと赤ちゃんは自力でお腹から出ようとします。これが、切迫早産の原因の一つ。


 ですから、葉酸(ビタミンB)やレバー、緑黄色野菜などしっかり摂る必要があります。体内にいる時の健康状態がそのまま子供の歯の強さや歯並びに直結しているからです。また、妊娠前からミネラル(鉄分)を蓄えないと、ミネラルの貯蔵には時間がかかるといわれています。