プリン体を多く摂ると10年後には痛風に

プリン体のこと

プリン体は、善か悪か

ある日突然、「足親指の付け根のアタリが死ぬほど痛くなる」のが痛風です。

この、、、

痛風の激痛は、ハンパじゃなく「痛い」のです。歩けないほどの痛みが走ります。痛みのピークは、「痛風発作」が起きて【24時間後】といわれています。

「痛風発作」が起きて【24時間後】といわれています。
「痛風発作」が起きて【24時間後】といわれています。

痛風の痛みは、ずっと続くわけではなくて、3〜7日ほどすると「あんなに痛かった」のが嘘のように引いていきます。




痛風は、なぜそんなに痛いのか

痛風といえば、「尿酸値」を思い浮かべます。この「尿酸」とは、プリン体の代謝物でいわゆるカスです。プリン体が、肝臓で分解されて、尿酸ができるのです。

 







この尿酸は、血液に溶け込んでいるのですが、尿酸の量が増えると血液中に溶けきれなくなって「結晶化」して「関節に溜まる」ようになります。すると、激しい運動などをした切っ掛けで「尿酸塩結晶」が剥がれ落ちます。この剥がれ落ちたものを「白血球が敵とみなして攻撃」を始めます。炎症を起こす物質を出すのです。

これが、痛みの原因です。

剥がれ落ちた尿酸塩結晶を白血球が炎症を起こす物質を出して攻撃
白血球が炎症を起こす物質を出して攻撃

3〜7日ほどして痛みが引いても、油断できない理由は、尿酸塩結晶が関節内に残っているかぎり再発の恐れがあるのです。




痛風の原因尿酸を生み出すプリン体とは何か

「プリン体」と聞くと、何だか悪者のように思えます。それは本当なのでしょうか。じつは、「プリン体(purine body)」は、生命を維持するためにはなくてはならない大切なエネルギー源(ATPやGTP)や核酸を構成する物質なのです。




食品に含まれるプリン体のほとんどは、核酸として存在しています。核酸は、中学や高校で教わった『DNA(デオキシリボ核酸)とRNA(リボ核酸)の総称』のこと。この核酸は、腸管でヌクレオチドに分解されます。ヌクレオチド→ヌクレオシド→プリン塩基へと分解されて、プリン体は体内に吸収されるのです。

また、、、

プリン塩基は、ヌクレオチドやヌクレオシドよりも体内に吸収されにくいといわれています。

食品の核酸に含まれているプリン体は、腸管で吸収される
プリン塩基は、ヌクレオチドやヌクレオシドよりも
体内に吸収されにくいといわれています。



体内でプリン体の8割は、作られている

プリン体の8割は、痛風で悩んでいる人がよく話すのが「プリン体が多いから、食べないよ」などと耳にしたことがあると思います。しかし、プリン体は、食事で摂ることよりも体内で生成されることの方が多いのです。その割合は、8割は、体内で作られています。
その量は、1日に約500mg。



プリン体の役割は

身体の中のプリン体は、【細胞の代謝・増殖】などに利用されています。また、利用されなかったプリン体の一部は、尿酸として排出されます。

摂取量と排泄量が同じ。理想的なバランスのプリン体

摂取量と排泄量が同じ。理想的なバランスのプリン体
摂取量と排泄量が同じ。

 











プリン体が多く含まれる食べものとは

この8つの食品は、結構な量のプリン体が含まれている

「プリン体が多いのはビール」っていう人が多いかもしれません。

が、、、

それ以上に多い食品がたくさんあります。

以下の表は、100gあたりプリン体の含有量が300mg以上も含まれている『驚きのプリン体多め』食品です。

100gあたりプリン体の含有量が300mg以上も含まれている食品
食品 プリン体含有量
煮干し 746mg
かつお節 493mg
アンコウ肝(酒蒸し) 399mg
干し椎茸 380mg
鶏レバー 312mg
マイワシ干物 306mg
イサキ白子 306mg

煮干し(746mg)や鰹節(493mg)には驚くほどのプリン体が含まれています。なので、煮干しを大量に使っているラーメンなどは、プリン体の量がハンパないので要注意です。

ラーメンなどは、プリン体の量がハンパないので要注意
煮干しを大量に使っているラーメンなどは、プリン体の量がハンパないので要注意

アンコウの肝やイサキの白子、マイワシの干し物などは、そんなに大量に食べることがないと思うので常識程度に食べましょう。

 


まだまだあるビックリするプリン体多め食品

以下の表は、100g当たり含有量200~300mgのプリン体が多い食品です。

100g当たり含有量200~300mgの、プリン体が多い食品
食品 プリン体含有量
豚レバー 285mg
大正エビ 273mg
マアジ干物 246mg
オキアミ 226mg
牛レバー 220mg
カツオ 211mg
マイワシ 210mg
サンマ干物 209mg

豚レバーとかカツオ、サンマの干物を始め、ここにあげた食品は、結構たくさん食べてしまう食品ですから注意が必要です。

カツオの刺身は、たくさん食べすぎるので要注意
カツオの刺身

 

プリン体の1日の摂取量は

プリン体は1日に400mgの摂取が目安とされています。

比較的プリン体が少ない食品

ウナギ、ワカサギ、豚ロース、豚バラ、マトン、ボンレスハム

比較的プリン体が少ないウナギ
プリン体が比較的少ないウナギ
もっとプリン体が少ない食品

かまぼこ、かずのこ、すじこ、ウインナー、豆腐、チーズ、バター

プリン体が少ない数の子
プリン体が少ない数の子

たとえば、アジの干物とカキフライとカツオの刺身を食べたら、いくら何でもプリン体の摂りすぎです。なので、プリン体の少ない、冷ややっこ、枝豆、チーズなどと組み替えて食べる工夫をしてください。気になる、お酒に含まれるプリン体の量ですが、、、

  • ビール500ml:16.6~42.1mg
  • 発泡酒500ml:14~19.5mg
  • ウイスキー60ml:0.1mg
  • 焼酎90ml:0mg

プリン体で問題視されるビールですが、鶏レバーやアンコウの酒蒸し(ともに300mg以上)比べたら比較にならないほどの量です。

お酒は、尿酸の量を増やすので注意が必要
お酒は、尿酸の量を増やす



ビールやウイスキーなどのアルコール摂取そのものが、尿酸の産生量を増やしてしまいます。ウイスキーなどの蒸留酒や焼酎はアルコール度数が高いので、プリン体が少ないからとたくさん飲んでしまっては変わりないどころか尿酸値が上がるので注意が必要です。

 

水面下で着々と進行する痛風

「悲鳴を上げる!」ほどの痛みを伴う『痛風』。

「プリン体が沢山入っているもの食べても、まったく平気だよ!」と、軽く捉えている人も多いでしょう。また、「10年ぐらい前に痛風やったけど、今はなんともないよ」とタカをくくっていることでしょう。

「プリン体が沢山入っているもの食べても、まったく平気だよ!」は、要注意
「プリン体が沢山入っていても、平気だよ!」は、要注意



現在、痛風患者は約60万~70万人。痛風予備軍は、全国で600万人もいるといわれいます。この予備軍は、高尿酸血症の人々です。そして、尿酸値が高くても痛風の症状が起きない人も予断は許されません。というのは、「無症候性高尿酸血症期」が2~3年あったあと、間隔をあけて痛風発作がおきる「急性痛風発作期」が5~10年続き、ついに常に激痛が走り、結節のできる「慢性結節性痛風」になり恐れがあります。



高尿酸血症で痛風の症状がなくても、水面下では合併症が進行しているかもしれません。それは、腎障害です。この腎障害は、体内の老廃物を排泄できない『尿毒症』を起こすかもしれません。この『尿毒症』は、命を奪う病気です。




痛風を予防するには、生活習慣の改善を

痛風を予防するには、以下のようなことが大切です。

  • 食べすぎることを止める
  • プリン体が多く含まれている高カロリーの食品をたくさん摂らない
  • アルコールを控える
  • 尿酸を排泄するように促すこと。それは、水分をたくさん摂ることも大切です。決して、水分が大切だといって「甘いジュース」は禁物。
痛風を予防するには、生活習慣の改善を
痛風を予防するには、生活習慣の改善を



適度に汗をかく運動やストレスを抱え込まないようにすることも大切。

  • 過食をしない
  • プリン体を多く含む食品を控える
  • 飲酒は適量を守る
  • 水分を十分にとる
  • 適度な運動を習慣にする
  • ストレスを上手に解消する
ストレスを上手に解消する
ストレスを上手に解消する