サンシャインビタミン(ビタミンD)は、冬場に欠乏してしまう
ビタミンは、比較的体内で作ることができないものが多く、摂取して補うことが多いのです。
が、、、
ビタミンDは、体内で作ることができる栄養素です!
ビタミンDとは
ビタミンDは、お日様にあたることで作られることから『サンシャインビタミン』とも呼ばれています。
ビタミンD3 | サケ、マグロ、サバなどの脂肪性の魚および魚類肝臓、牛のレバー、バター、チーズ、卵黄など |
ビタミンD2 | きのこ類 |
冬場の体調不良、ココロとカラダの不具合はビタミンD不足かも
冬場になると、体調不良やココロの不調を訴える人が少なからずいます。
それは、、、
冬場は日照時間が少ないことと大きく関係しています。有名なところでは、【冬季うつ病】など。
というのは、、、
ビタミンDは、日光によって作られます。とくに紫外線に当たることが肝心です。皮膚に紫外線が当たることによって、ビタミンDが作られるからです。
放っておくと恐い
ビタミンD欠乏症とは
ビタミンDが欠乏すると、、、
- 腸管からのカルシウム吸収の低下
- 腎臓でのカルシウム再吸収が低下し、
- カルシウムが不足して低カルシウム血症
となります。
すると、、、
骨の軟化がおこり、成人、特に妊婦や授乳婦では骨軟化症になります。
秋から冬に症状があらわれ、春先になると自然に回復していきます。
成人前後から徐々に発症し、男性よりも女性に多くみられます。
一度発症すると毎年繰り返すことが多いため、原因と特徴をよく理解して対処することが重要です。
冬季うつ病について
これに対して、骨成長前の小児に発症するものを「くる病」といいます。
骨軟化症は、骨基質の石灰化障害により骨石灰化度の低下をきたす全身性の代謝性骨疾患で、骨強度の低下により骨折や疼痛の原因となります。
日本内分泌学会:骨軟化症とは?
ビタミンDが不足すると子どもの場合は・・・
小児の場合は、骨の成長障害がおこります。
- 姿勢が悪くなったり
- 足の骨が曲がったり
- くる病になったり
ビタミンD不足の高齢者は・・・
高齢者は、骨の量が低下しています。
なので、、、
骨粗鬆症になりやすく、骨折などすると寝たきりのリスクがとても高くなります。
ビタミンDは、免疫力を向上させてくれる
ビタミンDは、免疫力を向上させ、感染症などにも強いことが分かっています。
というのは、、、
ビタミンDは、抗菌性のタンパク質の産生を促進する(ディフェンシンやカテリシジンなど)
さらに、、、
ビタミンDの刺激によって免疫細胞が増力する
ことも分かっています。
なので、ビタミンDは、あらゆる病原体から私たちを守ってくれているのです。
ビタミンDが感染のリスクを減らす4つのメカニズム
新型コロナウイルス(COVID-19)などの感染症のリスクを下げるためにもビタミンDは、とても有効的です。
- 気道粘膜を強化する
- 抗菌ペプチド「カテリシジン」「ディフェンシン」の誘導してウイルスの複製率を下げる
- 肺の内壁を傷つけて肺炎につながるサイトカインストームのリスクを軽減する
- 抗炎症性サイトカインの濃度を高める
(Grant, W. B., et al. (2020). Evidence that Vitamin D Supplementation Could Reduce Risk of Influenza and COVID-19 Infections and Deaths. Nutrients, 12(4), 988. )
新型コロナウイルス対策に「ステイホーム」は逆に危険?!
新型コロナウイルス(COVID-19)対策にステイホームといわれて久しいですが、、、
バカ正直にジッと家にいると日光浴もできず、カラダを動かさないでいると逆に感染症のリスクが高まります。
ビタミンDの摂取量は?
日本人の食事摂取基準(2020年版)では1日の摂取の目安量が、18歳以上の男女ともに8.5㎍(マイクログラム)、耐用上限量が100㎍と設定されています。
健康長寿ネット
たとえば女性の場合、、、
18歳~49歳の女性で、1日5.5㎍
妊娠中の場合の目安は7.0㎍
しかし、2017年の国民健康・栄養調査では、
女性が実際に摂取している量の平均は
・20代では5.0㎍
・30代では5.3㎍
・妊婦では5.6㎍
と、全体的に不足しているとの結果が報告されています。
ビタミンDを上手に摂る方法は?!
通常、体に適量のビタミンDを作るには、普通の食事と日光に当たることで十分まかなえます。
よっぽどビタミンD不足にならないかぎりサプリメントなどは必要ありません。
ですから、、、
散歩したり、日光浴を心がけたり、きのこや脂身の多い魚類を摂ることでビタミンDの摂取量は十分です。
このブログでは、散歩のことや日光浴のことの大切さを記事にしてきました。
参考にしてください。
肌の色でビタミンD摂取量が変わる
世界中には、さまざまな肌の色の人々がいます。
いままでビタミンDを上手に生成するには、日光浴が有効的だと説明してきました。
が、じつは、、、
肌の色によって、ビタミンDの吸収率は変わります。
というのは、、、
肌は、メラニン色素が多いと肌は黒くなります。
これは、紫外線曝露量を阻止するようになっています。
なので、、、
黒人の人は、色の白い白人に比べてビタミンDの生成量が低い
ことが分かっています。
これは、、、
北欧の人々が、私たち日本人にとって寒いと思われる時期でも積極的に日光浴を楽しむ
ことは、理にかなっていることなのです。
日照時間の少ない北限の人々は、日光浴によってビタミンDを作り免疫力を向上させようとしているのです。
参考サイト
国立環境研究所:ビタミンDとは
健康長寿ネット:ビタミンDの働きと1日の摂取量
IN YOU JOURNAL:「ビタミンD」について
「サイトカインストーム」とビタミンD
あいがとや店主。有限会社グランパティオ代表。グラフィックデザイナー。アートディレクターを経て情報誌「パティオ」を発刊し自然災害や公害問題、健康被害などの問題に目覚める。週末は、もっぱらアウトドアにひたすら勤しむ。 |